円安相場は「1ドル151円台」がピークか…近い将来「円高の到来」に備えるべき理由【国際金融アナリストが解説】

11月7日~13日の「FX投資戦略ポイント」

円安相場は「1ドル151円台」がピークか…近い将来「円高の到来」に備えるべき理由【国際金融アナリストが解説】
(※画像はイメージです/PIXTA)

先週の米ドル/円は、一時151円台をつける円安となりましたが、その後は米経済指標の結果を受けて米金利が低下し、足元では1ドル149円台で推移しています。こうしたなか、マネックス証券・チーフFXコンサルタントの吉田恒氏は近い将来「円高になる可能性」を指摘します。長らく続いた円安相場が終わりを迎えるかもしれない理由について、詳しくみていきましょう。

今週の注目点…大量の「米ドル買いポジション」手じまいは?

米ドル/円が一時151円まで上昇したなかで、為替市場のポジションは大きく米ドル買い・円売りに傾斜している可能性が高いでしょう(図表6参照)。金利差の変化などから米ドル/円の下落リスクが高くなった場合、米ドル買いポジション手じまいも注目されます。

 

出所:リフィニティブ社データよりマネックス証券が作成
[図表6]CFTC統計の投機筋の円ポジション(2022年1月~) 出所:リフィニティブ社データよりマネックス証券が作成

 

1年前の11月は、米CPI(消費者物価指数)発表をきっかけに1日で146円から140円まで米ドル/円が急落する「CPIショック」が起こりました。これは、大量の米ドル買いポジションが「少しでも米ドルが高いうちに売ろう」とする動きを加速させたと見られ、その後の米ドル一段安を後押ししました。

 

米景気の減速とそれに伴う米金利低下の可能性が出てきたことで、大きく米ドル買い・円売りに傾斜していると見られるポジションの手じまいは、今後米ドルの上値を抑制するとともに、状況次第では米ドル下落(円高)を加速させる可能性があります。

 

以上を踏まえると、今週の米ドル/円は147~151円中心のレンジで予想したいと思います。

 

 

吉田 恒

マネックス証券

チーフ・FXコンサルタント兼マネックス・ユニバーシティFX学長

 

※本連載に記載された情報に関しては万全を期していますが、内容を保証するものではありません。また、本連載の内容は筆者の個人的な見解を示したものであり、筆者が所属する機関、組織、グループ等の意見を反映したものではありません。本連載の情報を利用した結果による損害、損失についても、筆者ならびに本連載制作関係者は一切の責任を負いません。投資の判断はご自身の責任でお願いいたします。

 

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