足元の米金利が「低下要因」に過剰反応するワケ
この背景には主に2つの理由があると考えます。1つは強すぎる米景気が減速に転じはじめている可能性があるということ。そして、テクニカルに見て米金利が「上がり過ぎ」、その修正により低下する可能性が高くなっているということ。
米10年債利回りの90日MA(移動平均線)かい離率は一時プラス20%近くまで拡大しました。これは、経験的には短期的な「上がり過ぎ」懸念が強まったことを示すものでしたが、同かい離率は先週の米10年債利回り低下で大きく縮小しました(図表3参照)。これは、「上がり過ぎ」の修正が進んだという意味になります。
これまで、短期的な「上がり過ぎ」修正局面では、米10年債利回りは90日MAを比較的大きく割れるまで低下するのが普通でした。これを参考にすると、米景気の減速を示す材料を確認しながら、米10年債利回りは4.3%程度の90日MAを割り込んでさらなる低下に向かう可能性があります。
先週は、日銀の金融政策会合があり、YCC(イールドカーブ・コントロール)で設定している10年債利回りの上限について柔軟に対応することなどが決まりました。
ただ、日本の10年債利回りは基本的に米10年債利回りの影響を強く受けるので、米10年債利回りがさらに低下に向かうようなら、日本の10年債利回りも上昇は一巡し、低下に向かう可能性があるでしょう(図表5参照)。
日米の10年債利回りには値動きに高い相関性がありますが、水準は大きく異なります。このため同じように低下する場合は、どうしても米10年債利回りの低下幅が日本の10年債利回りの低下幅より大きくなります。
この結果、日米金利差米ドル優位は縮小する可能性が高くなるので、米ドル/円にとっては米ドル安・円高要因となるでしょう。
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