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根性だけでは顧客の髪は生えてこない・・・育毛サロンの限界

お客様のためという強い気持ちも重要ですが、それだけでは髪が生えてくるものではないとして、現状の育毛サロンが抱える限界を著者は指摘します。 ※本連載は、2016年9月12日刊行の書籍『ハゲからの生還』から一部を抜粋して、育毛ビジネスの裏側をお伝えしています。

「現状維持」が精いっぱいの育毛サロン

薄くなって必死なときには、無我夢中で駆け込む育毛サロンですが、実際に店舗に入っていくのは恥ずかしいものです。

 

たとえば、ある育毛サロンの看板の出ているビルがあったとします。自分はそこに入って、目的の階に行きたいわけですが、誰かが一緒にエレベーターに乗ってしまうと、その階のボタンを押すのははばかられます。

 

サロンがあるのが3階だとすると、「俺は3階じゃないよ」って顔をして、しょうがないから5階を押したりするわけです。

 

ところが、そういうときに限って、その人が5階の会社の人だったりします。

「何かご用ですか?」と聞かれて、「あれ、ここじゃないみたいだぞ。間違えました~」って、わざとらしい芝居までしないといけなくなります。

 

それでも、3階をすぐ押せばいいのですが、声をかけてきた5階の会社の人が美人だったりすると、3階を押す勇気が出なくて、「また1階から出直し」……なんて具合です。

 

そういう感じで、入るのも恥ずかしい育毛サロンですが、私は、有名なところには一通り行きました。

 

その積み重ねから、サロンの限界はよく知っているつもりです。

 

結論から言うと、サロンに行っても、薬を塗ってマッサージを受けるだけ。そういう人任せの方法だけでは、髪は生えてきません。だから、私が最初のサロンの人に言われたとおり、現状維持が精いっぱいなのです。

 

あとで詳しく述べますが、自分の生活を正して体質を変えなければ、薬もうまく効きません。そして、もしもよい薬を使いたいなら、専門クリニックに行って内服薬を処方してもらうのが一番なのです。

社員のモチベーション維持が目的の「発毛コンテスト」

数あるサロンのなかには、「ハゲはなおる」と言っているところもあります。ただし、実際にやっていることは、どこのサロンもほとんど変わりません。

 

彼らが「なおる」と言っているのは、精神力なども重視しているからなのです。

 

あるサロンは、頻繁に開催している「発毛コンテスト」で知られていますが、あれは何のためにやっているかというと、宣伝だけでなく、社員やスタッフのモチベーションを維持するためのお祭りなのでしょう。

 

そもそも、コンテストで審査されるのは「どれほど髪が増えたか」だけではありません。

片道2時間かけて、雨の日も雪の日も毎週通ったとか、おばあちゃんだけどあきらめずに続けたとか、ストーリー性も加味されたうえで優勝者が決まります。

 

苦労話にみんな酔っている感じがします。

なぜかというと、スタッフが自分たちの仕事の意義を確認し、達成感や使命感を共有することが目的だから。つまりは全支店が集まったところで、がんばった支店を褒め合うイベントなのですね。

 

お客様のハゲをなおそうという強い気持ちをもつこと。それもすごく大事なことなのですが、残念ながら根性だけでは髪は生えてきません。

髪が生えたことに仰天する育毛サロンのスタッフ

この業界には有名なサロンがいくつかあります。私も、自分の髪が危なかった頃に何度か駆け込みましたし、たいていの有名育毛サロンには行ってみたことがあります。

 

ですが、サロンに頼っているときにはあまり結果が出なくて、おまけに「髪は増えません」と言われたりもしたので、自分で育毛のノウハウを研究、実践した結果、髪が生えてきたのです。

 

挙げ句の果てにと言いますか、毛が生えた頃には、こんなことがありました。

 

育毛サロンの多くは、たいてい体験後にフォローアップの営業をかけてくるのですが、あるとき、ひとつのサロンから電話がかかってきました。

 

「最近どうですか? 髪の調子は?」

「いや、もう生えてきましたから」

「え?」

「生えてきたんですよ」

「生えてきたって、いったいどういうことですか?」

「なんか、いろいろやったら生えてきたんですよ」

「ということは、髪が生えたんですか?」

「そうです」

「髪って、毛のことですよね?」

「もちろん毛のことですよ」

「え? どうやって生えてきたんですか?」

 

そんな話になったので、(やっぱり、なんかおかしいよなぁ)と思いました。

で、電話の向こうの人に、こう言いました。

 

「ちょっと待ってくださいよ。その質問、おかしくないですか? お宅、お客の髪の毛を生やすのが仕事でしょ?」

「ええ、まあ、そうなんですが……」

 

こんなありえない会話を、実際にしたことがありました。

残念ながら、これが日本の育毛ビジネスの実態というわけです。

株式会社エスロッソ 代表取締役社長 株式会社新日本情報システム 代表取締役社長

1971年7月生まれ。静岡県出身。大学中退後、サラリーマンとして働くなかで薄毛に悩み、独学で研究を重ねた結果、劇的な育毛に成功する。その後、2006年に独立。自身の体験をもとにした育毛事業を立ち上げ、圧倒的な効果を発揮する商品・サービスを次々と展開。「自分の経験を役立てて、同じ悩みを抱えた人たちを救いたい」という強い想いのもと、年間30000名以上の薄毛に悩む人々を救っている。

著者紹介

連載「ハゲから生還した著者」が明かす 育毛ビジネスの真実

 

ハゲからの生還

ハゲからの生還

杉山 哲矢

幻冬舎メディアコンサルティング

「ハゲ」・・・それは男性にとって、非常にデリケートかつ切実な悩みでしょう。  本書では、かつてハゲに苦しめられ、様々な努力の末に「超フサフサ」を取り戻した著者が、自ら体を張って検証した「本当に効果のある薄毛治療…

 

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