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収入は多いが、なかなか貯金が貯まらない、という人は多いでしょう。FPコンシェル株式会社代表取締役でFP兼マネーコンシェルジュである福本眞也氏の著書『お金は「金利」で増やすのです』(大和書房)から、貯金が少ない人の資産形成方法について書かれた箇所を一部抜粋して紹介。将来の不安を減らすため、具体的な方法と例を解説します。

年収550万円・貯金30万円、25歳の資産形成方法は?

Aさん:東京都内で一人暮らし。25歳。ベンチャー企業勤務。年収550万円。貯金30万円。

 

Q:現在は収入が多いですが、なかなか貯金が貯まりません。また、勤めている会社には退職金制度がないので、将来が不安です。私のように貯金が少ない場合、どのように資産を形成していけばよいでしょうか?

 

〈POINT〉

・まず貯金。手持ちが増えたら円とドルで債券を持つ
・コアとサテライトを分けて投資する

まずは「月々貯められる額を計算する」

ファイナンシャル・プランナーの立場としては、貯金をすべて資産運用にまわすようなリスクは取らないようにお願いしています。緊急事態でお金が必要になることがあるからです。病気や事故もありますし、結婚式や葬式など、臨時でお金が必要になることもあります。全財産を投資に使うべきではないでしょう。

 

ですから、Aさんはすぐに投資に手を出すよりは、最初の1〜2年は貯蓄をしっかりとしてほしいと思います。Aさんの場合、年間でどのくらい貯蓄にまわすことができるでしょうか。

 

社会保険料、所得税、住民税などを控除すると、手取りは420万円くらいになります。家賃を東京都内の家賃相場平均である9万円とすると、1ヵ月の支出は、約21万円。年間の支出総額は、(21万円×12ヵ月=)252万円になります。1ヵ月の支出は、総務省統計局の「家計調査家計収支単身世帯:男女、年齢階級別1世帯当たりの1ヵ月間収入と支出」調査を参考にしました(34歳までは、男性11万8,537円、女性12万4,271円。35〜59歳は、男性17万138円、女性14万7,061円、すべて家賃を除いた額)。

 

手取り420万円から252万円を引くと、168万円が残ります。趣味や旅行などの費用として余裕を持って48万円(毎月4万円)を取っておくと、資産形成に120万円も使うことができます。月10万円も貯めることができるはずです。実際の支出との差がある場合は、貯蓄額を増減してください。大切なことは、手取りから優先して貯蓄にまわすこと。給料日には貯蓄分を別の口座に移し分別管理できるといいですね。

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お金は「金利」で増やすのです

お金は「金利」で増やすのです

福本 眞也

大和書房

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