※画像はイメージです/PIXTA

身寄りのないいとこが亡くなった際、いくら血縁者であっても遺産を勝手にもらうことはできず、家庭裁判所を通じた手続きが必要になります。ただし、生前の対策があれば家庭裁判所の手続きをしなくてもよくなります。みていきましょう。

いとこの遺産をもらった場合は相続税が2割増

いとこは法律上の相続人ではありませんが、特別縁故者としてあるいは遺贈でいとこの遺産をもらった場合は相続税を申告しなければなりません。

 

なお、特別縁故者として受け取った相続財産は、遺贈によって取得したものとみなされるため相続税の対象となります。

 

相続税は遺産の額が基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超えた場合に課税され、基礎控除額を超える部分の遺産を各法定相続人が民法に定める法定相続分に従って取得したものとして、税額を計算します。

 

相続人がいないいとこの遺産相続では法定相続人は0人として数えるため、遺産のうち3,000万円を超える部分に相続税が課税されます。税額の計算では遺産を法定相続分で分けず、3,000万円を超える部分に税率をかけて税額を求めます。遺産をもらった人が複数いる場合は、相続税の総額を財産を取得した人の課税価格に応じて割り振り、財産を取得した人ごとに税額を計算します。

 

なお、配偶者と1親等の血族以外の人が遺産を受け取った場合は、相続税の税額が2割加算されることになっています。いとこはこの条件に当てはまるため相続税が2割加算されます。

 

 

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本連載は、税理士法人チェスターが運営する「税理士が教える相続税の知識」内の記事を転載・再編集したものです。

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