〈ふつうのサラリーマン〉でも税務調査で追徴課税に…会社に内緒・何年も続けていても「副業」が税務署にバレるワケ【元国税職員が解説】

〈ふつうのサラリーマン〉でも税務調査で追徴課税に…会社に内緒・何年も続けていても「副業」が税務署にバレるワケ【元国税職員が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

特別な事情がない限り「税務調査」の対象になることはないサラリーマンですが、近年は税務調査によって「追徴課税」される人も増えていると、元国税職員・大倉佳子税理士はいいます。具体的にはどのようなケースで追徴課税されているのでしょうか。本記事では、サラリーマンが税務署の調査対象とならないために気を付けるべきポイントについて解説します。

副業収入、なぜバレる?

「会社にも秘密にしている副業だから、税務署もしらないだろう」はないということです。

 

なぜならば、

 

・副業収入の支払先から税務署に提出された(毎年1月31日までに提出)支払調書によって金額が把握される

※株やFX取引先からも取引明細が提出されています

・仮想通貨取引専門に情報収集している専門官の存在により取引が把握される

・ネットビジネス専門に情報収集している専門官の存在により取引が把握される

・給与収入に対して不釣り合いな家や車の購入によって把握される

・カード決済電子取引情報が収集された蓄積情報によって把握される

 

国税当局において、ネット取引(電子取引課税の重点項目化)や海外投資(国際課税の強化)といって重点課税として取り組んでいます。

 

現社会においては、電子決済が主であり、どこかに必ず足跡が残ります。

 

取引という認識が薄い「ストックオプション」と「RSU」の無申告

そもそもストックオプションやRSUも会社からもらうインセンティブの一種です。会社からもらうからこそ会社で精算されていると思いがちですが、権利行使や譲渡といった行為をした場合、自身で申告することになります。

 

コロナウイルスの影響で数年来税務調査が減少していましたが、5類認定とともに税務調査件数もコロナ前に戻っています。

 

「何年も副業しているけれどなにも言われないから大丈夫」と考えている方、大丈夫ではありません。税務調査は、5年遡って調査が行われます。隠ぺい等の行為が認められた場合は7年遡って調査が行われます。

 

調査によって、納付すべきだった所得税、過少申告加算税(もしくは無申告加算税)、延滞税が課税されますし、住民税も変更決定されます。

 

日本の税制は、自主申告ですので、ご自身の収入等きちんと把握して、納めるべきものは納めるが1番の節税です。

 

 

大倉 佳子

大倉佳子税理士事務所 

代表、税理士

 

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相続税の税務調査の実態と対処方法

 

 

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