会社の成長に必要不可欠な“権利”や“ノウハウ”といった「知的財産」は、形を持たない無形資産であるため、きちんと保護・管理しなければ、ライバルに“横取り”される危険性があります。そこで今回、特許権をはじめとした「知的財産」を守るために欠かせないいくつかの権利について、『「見えない資産」が利益を生む GAFAMも実践する世界基準の知財ミックス』著者の鈴木健二郎氏が解説します。
「特許」があれば世界と戦える
それぞれの国での手続きが必要になりますが、世界の機関から認められた特許があれば、各国の裁判でも有利になる可能性があります。
もちろん、国際情勢が絡んでくることもあり、難しい問題をはらんではいますが、少なくとも日本企業も世界で戦える体制を整えておくべきでしょう。
とくに日本人は争うのが苦手なこともあり、裁判も避ける傾向があります。国内ではそれでも良いかもしれませんが、世界で戦っていこうとするならば、事前になんらかの対策を打っておかないと、いざ裁判になっても勝てません。
世界を戦場にブランドを構築することを目指し、然るべき手続きを踏んで法的なサポートを得ておくことが大切です。
鈴木 健二郎
株式会社テックコンシリエ代表取締役
知財ビジネスプロデューサー
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株式会社テックコンシリエ 代表取締役
知財ビジネスプロデューサー
東京大学大学院情報理工学系研究科博士課程修了後、株式会社三菱総合研究所、デロイトトーマツコンサルティング合同会社を経て、2020年に株式会社テックコンシリエを設立し現職に至る。
三菱総研在職中に、株式会社三菱東京UFJ銀行(現・三菱UFJ銀行)に2年間出向。知財の価値を裏付資産とする投融資やM&Aなどの金融スキームの開発に従事し、知財が「宝の持ち腐れ」になっている多数の企業の経営再建に成功する。以降、企業が保有する技術力やアイデア、ノウハウ、ブランド、デザイン、アルゴリズムなどを掘り起こし、新規事業や研究開発に活かすための戦略立案・実行を支援するビジネスプロデューサーとして国内外で成果を上げてきた。
経済産業省や特許庁をはじめとする政府の知財政策の検討でも多数の実績を持ち、業界団体主催のカンファレンス、金融機関や事業会社内での役員・管理職向けセミナーでの講演、各種ジャーナルでの寄稿・執筆実績多数。
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