パワーカップル世帯の動向(3)金融意識と消費傾向-金融・経済への関心高く、旅行や教育、趣味などの消費に積極的

パワーカップル世帯の動向(3)金融意識と消費傾向-金融・経済への関心高く、旅行や教育、趣味などの消費に積極的
(写真はイメージです/PIXTA)

高収入で共働き夫婦である「パワーカップル」の妻の金融意識をみると共働き一般と比べて、金融・経済への関心が高いようです。本稿では、ニッセイ基礎研究所の久我尚子氏がパワーカップルの金融意識と消費傾向について分析します。

3―日常における情報源~「テレビ」と「新聞」が4割で並ぶが、能動的に情報を得る手段が多い傾向

次に、日常生活における情報源について見ると(22の選択肢で複数回答)、全体で圧倒的多いのは「テレビ番組」(60.6%)であり、次いで「(インターネットの)ポータル・ニュースサイト」(42.4%)、「新聞(一般紙)」(26.7%)、「家族や友人・知人」(25.6%)、「(インターネットの)ブログ・SNS」(20.2%)までが2割を超えて続く(図表2)。

 

一方、妻の年収700万円以上(かつ世帯年収1,000万円以上)では、上位は全体と同様だが、全体と比べて「新聞(一般紙)」(35.8%、全体より+9.1%pt)や「雑誌・書籍」(11.3%、同+6.0%pt)、「個別企業サイト」(11.3%、同+4.8%pt)、「メールマガジン」(7.5%、同+4.2%pt)、「新聞(専門紙・業界紙)」(5.7%、同+3.9%pt)が多く、「テレビ番組」(37.7%、同-22.9%pt)や「家族や友人・知人」(11.3%、同-14.3%pt)、「ポータル・ニュースサイト」(32.1%、同-10.3%pt)、「ブログ・SNS」(11.3%、同-8.9%pt)が少ない傾向がある。

 

なお、妻の年収が高いほど「テレビ番組」や「ポータル・ニュースサイト」、「家族や友人・知人」、「ブログ・SNS」が少ない傾向がある。

 

つまり、パワーカップル妻では、一般的な共働き妻と同様に日常的な情報源として最も利用しているのは「テレビ番組」だが、「新聞(一般紙)」も同程度に利用していること、また、「テレビ番組」などの受動的に情報を得る手段よりも「新聞(一般紙)」や「雑誌・書籍」、「個別企業サイト」などの能動的な手段の利用が多いことが特徴的である。

 

前節で見たように、パワーカップル妻は金融や経済に関わる興味・関心が高いが、このことが接する情報源の特徴にもあらわれているのだろう。

 

次ページ4―お金をかけていきたいもの

※本記事記載のデータは各種の情報源からニッセイ基礎研究所が入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本記事は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
※本記事は、ニッセイ基礎研究所が2023年9月7日に公開したレポートを転載したものです。

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