パワーカップル世帯の動向(3)金融意識と消費傾向-金融・経済への関心高く、旅行や教育、趣味などの消費に積極的

パワーカップル世帯の動向(3)金融意識と消費傾向-金融・経済への関心高く、旅行や教育、趣味などの消費に積極的
(写真はイメージです/PIXTA)

高収入で共働き夫婦である「パワーカップル」の妻の金融意識をみると共働き一般と比べて、金融・経済への関心が高いようです。本稿では、ニッセイ基礎研究所の久我尚子氏がパワーカップルの金融意識と消費傾向について分析します。

1―はじめに~4割が金融資産4千万円以上を保有するパワーカップル、金融に関わる意識は?

前稿ではニッセイ基礎研究所の調査1を用いて、パワーカップルのライフステージや職業、金融資産などの生活基盤の状況について捉えた。

 

その結果、「小学生の子を持つ30・40代」や「DINKSの40・50代」、「独立子を持つ50・60代」、「子ども2人以上」、「大企業勤務の正規雇用者夫婦」、「4割は4千万円以上の金融資産保有」など、マーケティングにおけるペルソナを設定可能な要素をいくつか捉えることができた。

 

本稿では、パワーカップルの金融に関わる意識や日頃の情報源、消費傾向などについて捉えていく。なお、当社の分析では原則として、パワーカップルの定義を「共働き夫婦で夫婦ともに年収700万円以上」としているが、前稿と本稿ではデータの制約上、「共働き夫婦で妻の年収700万円以上、世帯年収1,000万円以上2」とし、妻の収入階級による違いに注目している。

 

また、分析に用いるデータは、パワーカップルの分析を主目的に設計した調査ではないため、特に本稿については断片的な情報を集めたような印象を受けるかもしれない。一方で近年、パワーカップルは様々な消費領域で存在感を示しているにもかかわらず、その特徴についての報告は少ないため、興味関心のある方に少しでも貢献できればと考えている。

 


1 ニッセイ基礎研究所「令和4年度生命保険マーケット調査」、調査時期は2022年11月17日~12月2日、調査対象は20~69歳、インターネット調査、有効回答数7,359(本稿の分析対象は969)、株式会社日経リサーチのモニターを利用。
2 データの制約上、世帯年収の設定上限が1,000万円までのため、本来の定義より低く抑えられている。

2―金融に関わる意識~普段から預貯金の金利水準を意識、金融・経済の仕組みに関心ありが6割以上

まず、金融に関わる意識について見ると、全体では「現在の預貯金の金利水準を普段から意識している」(46.6%)や「株式・債券などの投資リスクについて理解している」(46.5%)、「金融や経済の仕組みに普段から関心がある」(45.1%)、「よい金融商品・サービスの利用を積極的に考える」(41.4%)で、そう思う割合が4割を超えて比較的多い(図表1)。

 

一方、パワーカップルを含む妻の年収700万円以上(かつ世帯年収1,000万円以上)では「生命保険や損害保険についてはひと通りの知識がある」(41.5%)を除く全ての項目で、そう思う割合は半数を超える。

 

特に「現在の預貯金の金利水準を普段から意識している」(69.8%、全体より+23.2%pt)や「金融や経済の仕組みに普段から関心がある」(64.2%、同+19.1%pt)、「預貯金や保険、投資の消費者保護の仕組みを知っている」(62.3%、同+27.7%pt)、「よい金融商品・サービスの利用を積極的に考える」(62.3%、同+20.9%pt)では、そう思う割合は6割を超え、共働き妻全体を約2割上回る。

 

なお、妻の年収700万円未満では全ての設問において、そう思う割合は半数を下回る。よって、パワーカップル妻では、一般的な共働き妻と比べて金融や経済に関わる興味・関心が際立って高く、一定程度の株式・債券などの金融商品についての知識を保有している様子が見てとれる。

 

次ページ3―日常における情報源

※本記事記載のデータは各種の情報源からニッセイ基礎研究所が入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本記事は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
※本記事は、ニッセイ基礎研究所が2023年9月7日に公開したレポートを転載したものです。

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