3.所得動向:賃金・給与は堅調を維持
7月の個人所得(前月比)は労働需給の逼迫を背景に賃金・給与が+0.4%(前月:+0.6%)と前月から鈍化も堅調な伸びが持続した(図表2)。
また、自営業者所得が+0.5%(前月:+0.4%)と前月から伸びが加速したほか、利息配当収入が横這い(前月:▲0.3%)となり、小幅ながらプラスに転じた。一方、移転所得は▲0.6%(前月:▲0.3%)と2ヵ月連続のマイナスとなったほか、マイナス幅が拡大した。
個人所得から税負担などを除いた可処分所得(前月比)は、7月の名目が横這い(前月:+0.2%)と前月から伸びが鈍化した(図表3)。一方、価格変動の影響を除いた実質ベース(前月比)は▲0.2%(前月:横這い)と22年6月以来のマイナスとなった。
4.消費動向:財、サービスともに前月から伸びが加速
7月の名目個人消費(前月比)は、財消費が+0.7%(前月:+0.6%)、サービス消費が+0.8%(前月:+0.6%)といずれも前月から伸びが加速した(図表4)。
財消費は、耐久財が+0.7%(前月:+0.8%)と前月から小幅に伸びが鈍化した一方、非耐久財が+0.7%(前月:+0.5%)と前月から伸びが加速した。
耐久財では、娯楽財・スポーツカーが+1.4%(前月:+0.8%)と前月から伸びが加速したほか、家具・家電が+0.9%(前月:+0.9%)と前月並みの堅調な伸びを維持した。一方、自動車・自動車部品が▲横這い(前月:+0.7%)と小幅ながら前月からマイナスに転じた。
非耐久財では、ガソリン・エネルギーが▲1.4%(前月:+2.8%)と前月からマイナスに転じた一方、食料・飲料が+0.8%(前月:+0.1%)、衣料・靴が+1.5%(前月:+0.3%)と前月から伸びが加速して非耐久財消費を押し上げた。
サービス消費は、娯楽サービスが+0.3%(前月:+2.0%)と前月から伸びが大幅に鈍化した一方、輸送サービスが+1.5%(前月:▲0.8%)と前月からプラスに転じた。
さらに、住宅・公共料金が+0.9%(前月:+0.7%)、医療サービスが+0.4%(前月:+0.2%)、外食・宿泊が+1.2%(前月:+0.6%)、金融サービスが+2.7%(前月:+1.9%)と前月から伸びが加速してサービス消費を押し上げた。
5.価格指数:エネルギー価格が前年同月比で5ヵ月連続のマイナス
価格指数(前月比)の内訳をみると、エネルギー価格指数が+0.1%(前月:+0.6%)と2ヵ月連続でプラスとなったものの、前月からプラス幅が縮小した(図表6)。
一方、食料品価格指数は+0.2%(前月:▲0.1%)とこちらは前月からプラスに転じた。
前年同月比は、エネルギー価格指数が▲14.6%(前月:▲18.9%)と5ヵ月連続のマイナスとなったものの、前月からマイナス幅が縮小した(図表7)。食料品価格指数は+3.5%(前月:+4.6%)とこちらは73ヵ月連続のプラスとなったものの、前月から伸びは鈍化した。
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