「営業マン」といえば饒舌で話が上手なイメージがあります。しかし、実際には内向的でおしゃべりが苦手な人も営業で成功しているケースがあります。どのような工夫をしているのでしょうか。リクルートで「無口な営業スタイル」を貫き、入社10ヵ月目で営業達成率全国トップになった経験がある渡瀬謙氏の著書『静かな営業 「穏やかな人」「控えめな人」こそ選ばれる30の戦略』(PHP研究所)から、一部抜粋してご紹介します。
工夫3|メールには仕事の用件意外に必ず「ひと言」を添える
3つ目は、お客様にメールを送る際に「ひと言」を添えることです。
お客さまとのやり取りにおいて、一番多いのはメールでしょう。仕事の連絡だからといって、用件だけですましていたとしたら、それはとてももったいないことです。筆者がいつも心がけているのは、仕事以外のちょっとしたひと言です。
「先ほど教えていただいた本、さっそく購入しました。読むのが楽しみです」
「以前、お話しされていたラーメン屋さんに、昨日行ってきました。絶品でした。一緒に行った妻もまた食べたいと喜んでいました。教えていただきありがとうございました」
「プロフィールを拝見しました。実は私も釣りが趣味でして、今度ぜひ釣り談義ができたらと思っています。よろしくお願いします」
こんな感じで、相手とのやりとりを添えるだけで、親近感がぐっと高まります。その後の仕事のやり取りもスムーズになります。コツは、仕事以外の共通の話題を使うことです。
一度でも面識がある人でしたら、会ったときの会話の中身や印象などが使えます。初対面の相手なら、ネットやSNSなどを検索してみて、そのネタを使うのも手です。
さらに、このようにひと言添えるメールを出すと、返事が来やすくなります。ぜひ、意識して使ってみてください。
渡瀬 謙
有限会社ピクトワークス
代表取締役
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有限会社ピクトワークス
代表取締役
1962年、神奈川県生まれ。小さい頃から極度の人見知りで、小中高校生時代もクラスで一番無口な性格。明治大学卒業後、精密機器メーカーに入社。その後、(株)リクルートに転職。社内でも異色な無口な営業スタイルで入社10ヵ月目で営業達成率全国トップになる。94年に有限会社ピクトワークスを設立。広告などのクリエイティブ全般に携わる。その後、事業を営業マン教育の分野にシフト。日本生命保険、三菱UFJ銀行、野村證券など各業界のトップ企業での研修、講演を行なうと同時に、内向型の性格で悩む2000人以上を個別トレーニングでムリなく売れる営業に育成している。
著書に『“内向型”のための「営業の教科書」』(大和出版)、『トップセールスが絶対言わない営業の言葉』『トップセールスが絶対やらない営業の行動習慣』(日本実業出版社)、『「しゃべらない営業」の技術』(PHPビジネス新書)など30冊以上。
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連載「穏やかな人」「控えめな人」こそ「営業」で成功できる!元リクルートトップ営業マンが語る「静かな営業」の極意