饒舌でなくてもコミュニケーションはできる
営業においては、饒舌な営業マンが必ずしも「売れる」わけではありません。逆に、口数が少なく内向的な営業マンでも、売れている人はいます。言葉が少なくても、工夫次第で、お客様とコミュニケーションコミュニケーションを深め、関係を築くことができるからです。
本記事では、筆者がそのために実践している以下の3つの工夫についてお伝えします。
1. 見せるだけで相手に刺さる「ツール」を作る
2. 相手に効果的に伝わる「リアクション」をする
3. メールには仕事の用件意外に必ず「ひと言」を添える
工夫1|見せるだけで相手に刺さる「ツール」を作る
一つ目は、見せるだけでわかってもらえる「営業ツール」を作り、活用することです。
営業ツールというと、最初にイメージするのはパワーポイントできれいにデザインされた資料だと思います。でもそれは、商品に興味を持って聞く気になってくれた人にしか通用しません。
筆者流のツールはとてもシンプルです。まず、お客さまとの会話の中でポイントをピックアップしていきます。
・質問されて答えられなかったこと
・説明しているけれど相手がピンと来ていないこと
つまり、現状において、言葉で伝わらないこと、伝わりにくいことを絞り出すのです。それこそが、お客様が最も知りたがっていることである可能性が高いからです。そして、そのポイントごとにツールに置き換える作業をします。
よく、1枚の用紙にいろいろな情報をびっしり入れて見せている人を見かけますが、それでは余計に説明が必要になってしまうのでやめましょう。「1つのツールで1つのことを伝えること」が原則です。説明を加えなくても見ただけでわかるようなシンプルなものがベストです。
筆者が使っていたのは、以下のようなものです。
・新聞の切り抜き
・労働白書等から見つけたデータ
・他の営業が使っていた資料を簡素化したもの
・ネット上の情報
作るというより「探す」作業です。そのような説明いらずのツールがあれば、「それについては、こちらをご覧ください」と見せるだけでOKです。営業がラクになるうえに、お客様に有益な情報が的確に伝わるので、成約率も上がります。
工夫2|相手に効果的に伝わる「リアクション」をする
2つ目は、効果的に伝わる「リアクション」をすることです。
コロナ禍でマスクが当たり前になってしまうと、内向的で口数の少ないタイプの営業にとっては困ったことが起こりました。それは「リアクション」です。内向的な人はそもそもリアクションが薄い傾向があるのに、マスクで顔の半分が隠れてしまうと、どうしても気持ちが相手に伝わりにくくなってしまいます。
そこで、どんなときでも効果的に伝わるリアクションを2つ、お教えします。
◆前に乗り出す
1つめは、お客さまの話に興味を持ったときのリアクションです。それは前に乗り出すことです。「その話面白そうですね」「とても興味があります」「もっと聞かせてください」……そんな気持ちを、身体を前に乗り出すことで伝えることができます。
もちろんそのときに「それでどうしたんですか!」「詳しく聞きたいです!」などの言葉と同時ならより効果が高いですが、動作だけでも伝わります。それを見た相手は、より気持ち良く話してくれるでしょう。
◆後ろにのけぞる
2つめは、お客さまの話に驚いたときのリアクションです。「それはすごいですね」「ビックリしました」「本当ですか!」……そんな気持ちは、身体を後ろにのけぞらせることで表現できます。
もちろん驚きの言葉を添えればなお効果的です。自分の話にリアクションしてくれる相手には親近感を覚えるので、仕事もよりやりやすくなります。
リアルに会っている場でもオンラインでも使えるので、普段からリアクションが薄いと自覚している人は、ぜひ意識してやってみてください。
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