経済拡大のけん引力となった「量的金融緩和」
YCCは、他国に続く「創造的金融政策」のひとつ
近年の世界の中央銀行金融政策は、新しい現実に対応した創造的政策の展開に満ちている。YCCもその流れのなかで評価されねばならない。
米国の「量的金融緩和」:銀行貸し出しのコントロールから資産価格のコントロールへ
かつての金融政策の中心は金利政策であったが、リーマンショック以降、短期金利がゼロに張り付いたこと、銀行融資による信用創造の比重が低下したことにより、新たな政策手段が必要になり、量的金融緩和が導入された。
バーナンキ議長の下で米国FRBは3回にわたって量的金融緩和を実施し、総資産を8,000億ドルから4.5兆ドルへと5.5倍に拡大した。
それにより急落していた資産価格が押し上げられ、絶大な経済効果をもたらした。米国株価はその後10年間に4倍に急騰、不動産価格も上昇し、米国家計の純資産は50兆ドルから100兆ドルへと倍増した。この家計資産増加額は米国GDPの2.5倍に相当する膨大なもので、それが米国消費を増加させ、持続的経済拡大のけん引力になった。
端的にいえば、中央銀行が資産市場に実弾を投入し資産価格を押し上げることで、総需要を増やすという新政策が定着したのである。金融政策の波及経路(トランスミッションメカニズム)は、従来の銀行貸し出しのコントロールから資産価格のコントロールへと明確にシフトした。
日本の「量的金融緩和」:米国同様効果絶大も…
日本でも第2次安倍政権成立後、黒田日銀総裁は2013年4月に異次元の金融緩和と銘打って、米国並みの超積極的な量的金融緩和に踏み切った。長期国債と株式ETFの購入によりマネタリーベースを2年で倍増するという当初の計画は、2015年1月にさらに強化され、マネタリーベースの拡大ペースは60~70兆円/年から80兆円/年へと増額された。
米国同様この威力は絶大で2年間で株価は2倍、ドル円は80円から120円へと急落し、物価もプラスへと浮上した。
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