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後継者のボンクラ息子を切った
A社は製造業です。大手メーカーの下請けとして、順調に社業を営んでいました。しかし、社長が高齢化してきて、そろそろ後継者を、という雰囲気になります。社長には息子がいて、A社で働いていました。ただし、あまり出来の良い人物ではありません。遅刻の常習犯です。会議や研修では、毎回のように居眠りしていました。しかし、他に選択肢がない、という理由で、あるとき社長が彼を後継者に指名してしまったのです。
社長にしてみれば、資質も能力も足りないことは重々承知の上で、後継者に指名することで自覚を促し、奮起を期待したのです。ところが、その後も息子の行状には改善が見られません。社員の中にも、「彼が社長になったら、会社はどうなるのか?」と、動揺が走ります。
ついに社長も、これではいけない、と観念して、息子をクビにしたのです。社長としては、後継者はプロパー社員から選ぶか、それができなければ、M&Aで他社に買い取ってもらおう、という覚悟を決めたようです。
プロパー社員に後を託す
R社は建築業です。あるとき社長が、脳梗塞で倒れ、半身にマヒが残りました。社長を続けるのは困難です。子どもがいなかった社長は、思い切って、プロパー社員に、後継者になってくれないかと打診したのです。連帯保証人を引き継ぐことも含めてです。
すると意外にも、その社員が承諾してくれたのです。数千万円の借入金の連帯保証人を、身内でない人間が引き継ぐというのは、よほどの勇気がいることです。R社において、理念やビジョンを明文化し、経営計画書を作成し、進む方向性が明確になっていたことが、彼の背中を押してくれたようです。
彼が代表取締役社長となった今でも、R社は、順調に社業を続けています。
〈まとめ〉
「身内だから切れない」は、単なる甘え。社長の信念と覚悟があれば、身内を捨てて最適な経営体制をつくることができる。
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