4|金融資産~8割以上は1千万円以上、約4割は4千万円以上、妻が高年収ほど多い
金融資産(預貯金や株式・公社債や保険などの金融資産をすべて合計した金額)については、全体で最多は100万円未満(17.1%)で、次いで700万円~1,000万円(14.0%)、500万円~700万円未満と4,000万円以上(どちらも12.3%)と続き、1,000万円以上は40.2%を占める(次頁図表8)。
一方、妻の年収700万円以上(かつ世帯年収1,000万円以上)では圧倒的に4,000万円以上(39.6%)が多く約4割を占める。次いで2,000万円~3,000万円(15.1%)、1,000万円~2,000万円と3,000万円~4,000万円(どちらも13.2%)と続き、1,000万円以上は81.1%を占める。なお、妻の年収が高いほど、1,000万円以上の保有割合は高まる傾向がある。
つまり、パワーカップルの8割以上は1,000万円以上、約4割は4,000万円以上の金融資産を保有しており、一般的な共働き世帯とは大きな差がある様子がうかがえる。
5|家計管理者~妻が半数、夫婦での共同管理は35.8%、妻が高収入ほど共同管理は増加
家計管理者については、全体では圧倒的に自分(58.2%)が多く約6割を占め、次いで夫婦での共同管理(24.5%)、配偶者(16.4%)と続く(図表9)。
また、妻の年収700万円以上(かつ世帯年収1,000万円以上)でも最多は自分(50.9%で全体より▲7.3%pt)で、次いで夫婦での共同管理(35.8%で同+11.3%pt)、配偶者(11.3%)と続く。
なお、妻の年収が高いほど、夫婦での共同管理が増える傾向がある。なお、過去の分析4でも、共働き世帯では妻が高収入ほど、妻が管理する世帯よりも夫婦共同管理、あるいは夫婦がそれぞれ支出を分担する形が増える傾向があった。
4 久我尚子「共働き世帯の家計分担-若いほど妻が高年収ほど共同管理、夫婦それぞれの財布も持つ」、ニッセイ基礎研究所、基礎研レポート(2019/6/21)