スタバは時給が普通でも人気だが…アルバイトに「辞めたいと思われる職場」と「働きたいと思われる職場」の決定的な差【人事コンサルが解説】

スタバは時給が普通でも人気だが…アルバイトに「辞めたいと思われる職場」と「働きたいと思われる職場」の決定的な差【人事コンサルが解説】
(※画像はイメージです/PIXTA)

アルバイトは、社員よりも少ない報酬で働いてくれる、貴重な労働力です。しかし一方で、多くの企業では、その離職率は正社員と比べて高いものです。採用にかかるコストや教育の手間などを考えれば、やはり離職率は下げたいところでしょう。本記事では、アルバイトに「辞めたいと思われる職場」と「働きたいと思われる職場」の違いについて人事コンサルの新村恭平氏が解説します。

アルバイトの定着率を高めるための6つの対策

アルバイトの定着率を上げるためには、以下の6つの対策が有効です。

 

1. 職場環境の改善

2. 賃金・待遇の見直し

3. シフト制度の改善

4. 正社員登用制度の導入

5. フィードバックと評価

6. コミュニケーションの促進

 

それぞれの対策について詳しく説明していきます。

 

1. 職場環境の改善

職場環境の改善は、アルバイトの定着率を向上させるための重要な要素です。清潔で整った職場や適切な設備を提供することで、働くスタッフのストレスを軽減できます。また、明るくフレンドリーな雰囲気の職場であることは、アルバイトが働く意欲を持ち続けるうえで何よりも重要です。

 

実際に、アルバイト従業員が大部分を占めているスターバックスや東京ディズニーリゾートなどは、アルバイトの給与が特別高いわけではありませんが、非常に人気が高いことで有名です。これは、職場環境のよさが要因といえるでしょう。

 

アルバイト従業員がロイヤリティを持って働ける職場の雰囲気を保つためには、良好な人間関係を築けるよう努力すべきです。上司や先輩はリーダーシップを発揮し、適切なコミュニケーションを心がけることが求められます。また、パワハラやセクハラ、いじめなどの問題が発生した場合には、迅速に対処し、再発防止策を講じることが重要です。

 

2. 賃金・待遇の見直し

アルバイトに対する賃金や待遇の見直しは、定着率向上につながります。できれば、最低賃金をギリギリで満たしているだけの給与ではなく、同業他社と比較して少しでも高い給与水準にするのが望ましいです。

 

アルバイトの給与を引き上げるのが難しい場合は、福利厚生の充実や正社員への登用制度の導入も効果的です。たとえば、「交通費を支給する」「休憩時間中の食事補助や弁当を支給する」「健康保険や厚生年金に加入できるようにする」「研修制度や社員割引などの福利厚生を提供する」などが挙げられます。

 

3.シフト制度の改善

シフト制度の改善によって、アルバイトの働きやすさが向上し、定着率が上がります。シフトの作成時には、アルバイトの希望をできるだけ考慮し、個々のライフスタイルに合った働き方を実現できるよう努めましょう。

 

また、シフトの発表を早くすることも、アルバイトにとって働きやすさを感じる1つのポイントとなります。シフトの予定が早く決まれば、その分予定を早く立てられるようになるからです。

 

さらに、柔軟な休暇制度を設け、アルバイトが休みを取りやすい環境を整えることも重要です。予定外の休みや時間帯の変更に対応できるシフト管理システムを導入することで、労働者のストレスを軽減することができます。

 

4. 正社員登用制度の導入

正社員制度の導入は、アルバイトの離職率を大幅に改善する可能性があります。アルバイトに正社員への道を提供することで、長期的なキャリアビジョンを持ち、働く意欲が高まります。また、正社員への登用制度があることで、アルバイトは自己成長の機会を得られ、業務へより真剣に取り組むようになる効果が期待できます。

 

特にフリーターの従業員の場合、「このままアルバイトをしていていいのだろうか?」と思い悩んでいることもあります。そこで正社員に登用される道があるという可能性を示しておけば、将来を考えるアルバイトにとっても魅力的に感じられ、より長く勤め続けてくれる可能性があります。企業としては、アルバイトの能力やポテンシャルを見極め、正社員制度を適切に運用することが重要です。

 

5. フィードバックと評価

定期的なフィードバックと評価を行うことで、アルバイトにとって「自分の働きが評価されている」と感じ、働く意欲を維持できます。フィードバックは具体的で、なおかつ建設的であることが重要です。また、アルバイトの成長や貢献度に応じたインセンティブ制度を導入し、努力が報われる環境を作りましょう。これによって自己成長の感覚を得ることができ、企業により長く勤務して貢献する意識を高める効果を期待できます。

 

6. コミュニケーションの促進

職場でのコミュニケーションを促進することで、アルバイトが職場に溶け込みやすくなり、離職率を改善することができます。人と人のつながりの深さは、その組織への定着度に直結する要素の1つです。定期的なミーティングや社内イベントを開催し、アルバイト同士や正社員とのコミュニケーションの機会を増やしましょう。

 

また、上司や先輩と気軽に話せて風通しがよいことも、コミュニケーションを円滑に進めるうえで重要です。さらに、オープンな意見交換ができる職場環境を作ることで、アルバイトが自分の意見やアイデアを積極的に発信できるようになります。これにより、職場の雰囲気がよくなり、アルバイトの定着率を改善させることができるでしょう。

アルバイトを定着させて企業全体を活性化させる

アルバイトの離職率が高い理由としては、「職場環境や待遇」、「労働時間」、「キャリアアップの難しさ」などが挙げられます。これらの問題を解決するためには、「職場環境の改善や賃金・待遇の見直し」、「シフト制度の改善、正社員への登用制度の導入」、「フィードバックと評価」、「コミュニケーションの促進」などの対策が有効です。

 

これらの対策を実施することで、アルバイトの定着率を向上させ、企業全体の労働力確保につなげる効果を期待できるでしょう。

 

 

株式会社識学

 

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