「フランチャイズ化」とは?
ビジネスを運営する企業がフランチャイズ本部を構築し、フランチャイズ展開していくことを「フランチャイズ化」といいます。本部は加盟店にブランド名や商品、サービスを取り扱う権利、また経営ノウハウやビジネスモデルを提供し、加盟店は本部に加盟金やロイヤリティを支払います。
誰にとっても身近な「フランチャイズ」
皆さんの周りでもコンビニエンスストアやファストフード店をはじめ、カー用品やベーカリー、清掃や学習塾などフランチャイズ化されたビジネスは多岐にわたりますので、フランチャイズビジネスの恩恵を受けていない人はほとんどいないはずです。ちなみに、日本での市場規模は約25兆円、アメリカでは約70兆円におよぶといわれています。
ビジネスのすべてフランチャイズ化する必要はないのですが、フランチャイズビジネスというのは非常に成功の確率が高いビジネスですから、そのやり方を学んで、ビジネスに取り入れることは非常に有益になります。
フランチャイズ化のメリット、デメリット
まずフランチャイズ化のメリット、デメリットをみていきましょう。
フランチャイズ化のメリット
ビジネスをフランチャイズ化するメリットには主に次の6点が挙げられます。
1.少資本でのスピーディな事業拡大が可能
通常の店舗展開をする場合、自分たちが資金を用意して店舗を展開していかなければいけません。しかし、フランチャイズ化すれば加盟店の人たちの資本金、資金を活用して店舗展開ができるようになります。このため、事業の拡大が非常にスピーディにできるという大きなメリットがあります。
2.短期間での多店舗化、ブランド認知、マーケットシェア獲得
前述したように、短期間で店舗展開できるため、一気にブランドが認知されることが可能になります。
3.スケールメリットの享受
商品の共同仕入れなどのボリュームディスカウントによって、スケールメリットを享受できるようになります。
4.業務の仕組み化・標準化による経営力向上
フランチャイズビジネスにしていくためには、業務の仕組み化や標準化を進めていかなくてはいけません。その過程において、本部の経営力が非常に高まっていきます。
5.社内人材の活躍場増加による組織活性化
フランチャイズ化するに当たって、すべて外部からの加盟店を集めるのではなく、自社のなかで独立を望む人たちにオーナーになってもらうやり方があります。つまり、社員のキャリアパスの1つとして、フランチャイズビジネスを活用できるという側面もあるのです。
6.安定収入の確保
本部の収益としては加盟金とロイヤリティというものがありますが、より大切なのはロイヤリティです。加盟店を支援することによってロイヤリティが増え、安定的な経営ができるようになります。
フランチャイズ化のデメリット
一方、次の3点ようなデメリットも存在します。
1.FC本部構築と加盟者獲得による先行費用が発生する場合も
本部構築のためにさまざまな準備が必要になります。時間や人件費もかかりますし、コンサルティング会社へ依頼する費用が発生する場合もあります。
2.加盟店との協調や関係構築への労力が必要
あくまでも加盟店は外部の独立した事業者なので、ビジネスパートナーが増えていくことによって価値観や文化の相違が生まれ、これによるコミュニケーションのコストが発生する可能性があります。
3.ノウハウ流出やブランド毀損のリスク
加盟店のなかには、ノウハウを流用して自分の看板でビジネスを始めるところもあったりします。もちろんこれは契約でカバーすべき部分なのですが、加盟店の選び方というのも大切になります。また、加盟店が何かトラブルを引き起こすことにより、そのブランドやフランチャイズシステム全体が悪影響を受ける危険性もあります。
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