採用がうまくいくSNS活用のポイント
見る人を楽しませる発想は不可欠
SNSによる採用で一番してはいけないのは、自分たちの視点で求人を考えることです。たとえば、「自分たちがほしい人材は、こんな人たちです」といった求人広告のようなことを発信するのは、おすすめできません。「いかにも求人広告」というものでは、すぐに離脱されてしまいます。
そもそもうまくいっていないSNS運用には、コンセプトや目的が決まっていないものがかなり多く見られます。「誰に届けたいのか」がまったく決まっていなければ、伝わるものも伝わらないでしょう。見る人を楽しませる発想がないものは、うまくはいきません。
不自然にならないよう、心から楽しんで発信しよう
さらに、「やらせ感」「不自然さ」があるものもNGです。SNSで伸びている動画に「社長の後ろで踊ってみた」というものがあるのですが、たとえ同じようなことをしても、あまりにもやらされ感や不自然さがあれば、実際にまったく伸びていきません。
社長の決めゼリフがウケている動画もありますが、セリフが棒読みになり、嘘っぽい感じがすれば、共感は生まれません。やはり、無理にキャラをつくったとしても、厳しいので、より自然体の姿を出したほうがいいのではないでしょうか。
例外として、目的のあるキャラ設定ならば、いいのかもしれません。たとえば、イメージをつけるための服装を身につけている、アイテムを持っている、決めゼリフがある、といったものです。
自分に合っておらず違和感がありすぎるもの、無理をしているものは、いい形では伝わらないものです。感情は見ている人にも届くものなので、楽しく撮っているものは、自然と楽しさも伝わります。
動画は情報量が多いので、「素」が出るもの
もしかすると、動画は「その人らしさ」やその人が本当に思っているものが、より伝わるようになっているのかもしれません。
たとえば、あるオーダースーツ会社の女性社長のTikTokが非常に伸びているのですが、キレイで素敵なオーダースーツの外見だけでなく、質問をされて答える「想い」や考え方に、その人らしさが表れていて、ファンが激増しています。
わたしたちが企画を立てるときも、できないことはしないようにしています。なぜなら、無理をして発信しても、続かないからです。コンセプトをつくって企画にあげたものでも、できないものは却下したり、自分たちが楽しくできるように変更したりしています。キャラに合っているものを選び、演じすぎないことが大切なのです。
むしろ、普段の掛け合いを出すほうが、好感度も高くなります。とくに動画は情報量が多く、たくさんのことが伝わるので、「そのまま」の姿が伝わると思っておいたほうがいいでしょう。また、共感ポイントやおもしろさがなければ、知らない人がわざわざ時間を使って観ることはないということも、ぜひ知っておいてください。
秋山 剛
一般社団法人大人のインフルエンサー協会
代表理事
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