(※写真はイメージです/PIXTA)

最近多くの企業が取り入れている「TikTokによる採用活動」は、若者の採用に非常に効果的です。しかし、ただ動画を発信するだけでは、数あるアカウントに埋もれ、興味を持ってもらえません。そこで本記事では、一般社団法人大人のインフルエンサー協会の代表理事を務める秋山剛氏が、著書『採用、集客にも効果絶大! 企業のSNS運用』より、企業のTikTokアカウントでバズるケースとバズらないケースの決定的な差について解説します。

TikTokを採用に使っている企業の3分類

TikTokは採用に大きな効果を発揮します。とは言え、ただ漫然とショート動画をつくり、発信するだけでは、結果がともないません。ここでは、TikTokのコンセプトをつくる手順についてお話しします。

 

TikTokの企業アカウントには、自社商品のアピールはもちろん、採用を目的としたものも少なくありません。実際にTikTokで採用に成功しているアカウントも出てきましたが、まだまだブルーオーシャンです。これから、採用に成功するTikTokアカウントが一気に増えていくでしょう。

 

採用向けの企業アカウントは、大きく分けて

 

①会社名のアカウント

②個人がメインのアカウント

③コンセプトを持ったアカウント

 

の3つに分類できます。

 

①会社名のアカウント

採用の3分類ではこれがもっとも多く、会社名の公式アカウントのような位置づけで、「〇〇社新卒採用」「【採用ページ】〇〇社」といったアカウント名になっています。「社名×採用」というコンセプトは、わかりやすいのです。この分類のアカウントのメリットは、会社のPRをしても違和感がないことです。

 

一方でデメリットは、大衆に向けた発信にはならず、会社のファンにならなければフォローをしてもらえないことです。実際に、フォロワー数は1000人前後で、数を伸ばしにくくなっています。主に大企業が、炎上を避けるためにこの形をとっていることが多く見られるので、中小企業ならば、基本的には②か③がメインになるでしょう。

 

②個人がメインのアカウント

これは、「社長シリーズ」などの、割と流行っているコンテンツです。「キャラ立ちしている社長や社員」を前面に出しているアカウントと言えます。ある程度アカウントが育ってから、「一緒に働きたい人、募集!」といった採用に関する動画を出す会社も見られます。

 

このアカウントのメリットは、通常のTikTokerと同じような投稿が可能であり、個人にファンをつけられることです。「こんな社長のところで働きたい」と思ってもらいやすく、会社のブランディングにもなるでしょう。

 

一方でデメリットは、企業PRや採用目的のアカウントと認知されにくく、実際に申し込みが入るまでに時間を要することです。また、社員を前面に出す場合には、退職のリスクがあることもデメリットでしょう。

 

ちなみにフォロワー数は、多ければ数十万人に達するので、①と比べて桁違いです。TikTokはフォロワーが1000名を超えなければ、「採用はこちら」といったリンクをプロフィール欄に貼れないので、フォロワーを増やすことも大切なのです。

 

③コンセプトを持ったアカウント

これは、ドラマやコント、ドッキリなど、社長や社員が数人で出演し、おもしろいコンテンツを投稿していくアカウントです。メリットは、数人でおもしろい掛け合いをするなど、企画の幅をかなり広く持てること。

 

デメリットは、「おもしろい」に振り切る部分が多くなるため、宣伝やPRなどのタイミングを慎重に見極める必要があることです。社内にキャラ立ちしている人がいなかったとしても、企画やコンセプトによっておもしろくできるため、つくりやすい側面はあります。フォロワーが1万人を超えているアカウントも、多くなっています。

 

[図表]企業のTikTok採用の3分類
出所:秋山剛氏の書籍『採用、集客にも効果絶大! 企業のSNS運用』(かざひの文庫)より

 

これらの3種類のカテゴリーは、一概にどれがいい、というものではなく、まずは「こういうパターンがある」と認識していただければ十分です。

 

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次ページ企業のTikTokアカウントで「バズるケース」と「バズらないケース」の違い

※本連載は秋山剛氏の著書『採用、集客にも効果絶大! 企業のSNS運用』(かざひの文庫)より一部を抜粋・再編集したものです。

集客にも採用にも効果絶大! 企業のSNS運用

集客にも採用にも効果絶大! 企業のSNS運用

秋山 剛

太陽出版

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