前回は、老化の加速や病気を招く「体の酸化」について説明しました。今回は、酸化の原因について見ていきます。

炭水化物は酸化によってエネルギーを産生

この地球上のすべての生物は、酸素がなければ生きていけません。私たちは空気中の酸素を取り入れて約60兆個の細胞の一つ一つに血管を通して酸素を送り届け、活力を与えています。そのため、酸素が欠乏(酸欠)すると生命の危機に陥ってしまいます。

 

特にダメージを受けるのが脳です。何らかの原因で脳に酸素が届かなくなると、その時間が長ければ長いほど脳の機能に異常が生じ、死に至ることさえあります。仮に一命をとりとめたとしても、脳に損傷を与えて後遺症が残り、不自由な生活を強いられることにもなりかねません。

 

これほど大事な酸素ではありますが、細胞の中に入ると栄養になる物質を酸化させます。例えば、私たちは食事で摂り入れたご飯やパスタなどの炭水化物を酸化させることで分解し、そのときに発生したエネルギーを利用して生命活動を営んでいます。

細胞が酸化すればがんに変異することも・・・

ところが、酸素は必要な栄養素を酸化させるだけでなく、体内のあらゆる物質までも酸化させてしまうのです。細胞が酸化すれば変異を起こしやすくなり、がん化してしまいます。ですから酸化は、死因の1位であるがんにも影響を与えており、あらゆる病気の原因になっているといえるわけです。

 

しかし、私たちは生きている以上、呼吸を止めることはできません。呼吸を続ける限りは酸素を取り入れることとなり、酸化は避けられない大きな問題でもあるのです。

本連載は、2015年6月10日刊行の書籍『「病気知らず」の体をつくるビール健康法』から抜粋したものです。記載内容は予防医学の観点からの見解、研究の報告であり、治療法などの効能効果や安全性を保証するものではございません。

「病気知らず」の体をつくる ビール健康法

「病気知らず」の体をつくる ビール健康法

大川 章裕

幻冬舎メディアコンサルティング

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