近年の急速なデジタル化にともない、DXが重要であることは理解しつつも、実際には「やり方がわからない」「DXを進められる人材がいない」といった悩みを抱えている経営者も少なくありません。こうした場合、企業へのDX導入を支援する「DXコンサルティング」の活用がおすすめだと、株式会社GeNEE代表取締役社長の日向野卓也氏はいいます。今回は、DXコンサルの特徴やメリット、注意点についてみていきましょう。
DXに「成功する会社」と「失敗する会社」の違い
上記の注意点を踏まえ、コンサル企業に依頼しDXに取り組んだとしても、DXに「成功」する企業と、それでも「失敗」してしまう企業が存在します。一概に成功と失敗を定義するのは難しいですが、その差は「プロジェクト体制」にあると筆者は考えます。
DXで成功している企業は全社的にワンチームで取り組んでいるのに対し、失敗している企業は一部の部門や担当だけでプロジェクトチームを組み、進めていることが多いです。
自社DX化を成功するための秘訣は、以下の5点です。
・全社的にDXに取り組む。プロジェクト関係者は当事者意識で物事を考える
・DXのゴールを明確にする。場合によってフェーズを切り分ける
・DXコンサルに依頼する場合、業務オペレーションのプロは自社従業員、戦略やデジタルの専門家はDXコンサルとして、それぞれの役割や担当を正確に捉え、プロジェクト関係者にもその理解を促す
・DX人材の育成や確保についても思料する
・方向性が固まっていない場合、スモールスタートで開始してみる
経営者は、依頼したDXコンサルや現場にすべてを任せるのではなく、協働・協力し合って2人3脚でプロジェクトを推進することが重要です。
日向野 卓也
株式会社GeNEE
代表取締役社長
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株式会社GeNEE
代表取締役社長
東京工業大学環境社会理工学院、慶応義塾大学大学院経営管理研究科、慶応義塾大学ビジネススクール修了(MBA経営学修士取得)。国内最大手SIerである株式会社NTTデータなどで大手法人領域の事業開発・事業企画・財務企画等の業務に従事。
アメリカ・スタンフォード大学での海外研修を通じ、UCD(ユーザ中心設計)・UI/UXデザイン思考等を学ぶ。
現在、小売・流通業、製造業、食品業、飲食業、美容医療業・検査医療業の基幹システム、業務管理系システムの開発プロジェクトの他、組織全体を変革するDXプロジェクトを多数牽引。ユーザビリティの高いシステム及びスマホアプリの開発支援サービスを提供している。
GeNEEの会社概要
GeNEE開催セミナー
書籍『エンジニアが学ぶ在庫管理システムの知識と技術』
執筆者:株式会社GeNEE DX/ITソリューション事業部
製造業・小売業を中心として、適正在庫量の把握は必須です。しかし他の業務管理系システムと連携する必要などもあり、在庫管理システムの構築は年々複雑化しています。また、ただ正確な在庫量を把握すれば良いというものでもありません。生産計画や購買計画、需要予測等を考慮しながら、倉庫拠点等を含む適正なロケーション管理を実現しなければなりません。本書では、システム・エンジニアが押さえておくべき在庫管理システムの基本や適正在庫・適正配置を実現するために必要となる需要予測の手法・管理方式の仕組み、在庫管理システムに関連するシステムとの連携方法等を詳説しています。さらに、画像認識機能で効率化をもたらすAI技術や、在庫管理の精度を高めるIoT重量計など在庫管理システムと連動する最新のテクノロジー動向まで、基本の知識と最新の情報が一挙に身につく1冊です。
著者プロフィール詳細
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連載「DX化」に失敗する社長たち…彼らはなにが悪かったのか