「わたしは全然だめ」「この人と比べて足りていない」と思う人はむしろ“自分に対しての期待値が高い”?【アンガーマネジメント協会理事が解説】

「わたしは全然だめ」「この人と比べて足りていない」と思う人はむしろ“自分に対しての期待値が高い”?【アンガーマネジメント協会理事が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

「怒り」は、なかなかコントロールできない感情のひとつ。だからこそ、多くの人が悩み、毎日しんどい思いをしています。「怒り」は、老若男女を問わず誰もが持ち合わせている感情。その感情の正体を知ることで、他人にも、そして自分自身にも振り回されなくなります。一般社団法人日本アンガーマネジメント協会理事の戸田久実氏が、著書『怒らない100の習慣』を基に解説します。

「なんとかなる!」を合言葉に

怒りがわいて、「どうしよう……! なんでこんなことに!?」と思えば思うほど、冷静に考えられなくなるという経験をしたことはありませんか?

 

予想外のことが起こったり、うまくいかないことが重なったりして、「もー! どうしてこんなことになるの!?」とパニック状態に陥ると、物事はますますうまくいかなくなってしまいます。

 

そんなときは、「なんとかなる! 落ち着いて」と、深呼吸をしながら自分に言い聞かせるようにしましょう。

 

たとえば「どうすれば、うまくいくようになるかな」といった、気持ちをリセットするような言葉を持っておくことをおすすめします。

 

「なんとかなる」と思っていたほうが、結果的になんとかなる案が浮かんできたりするものです。ゆっくり深呼吸することを意識して、「さぁ、どうすればいい?」と考えるようにしているうちに、あとから心もついてきますよ。

 

怒りがわいたら、ぜひ「なんとかなる!」とつぶやいてみてください。

できていることに目を向ける

自分にイライラしがちな人は、自分に対しての期待値が高く、親や教育者に、周囲と比較されながら育てられてきたという背景を持っていることがあります。

 

このタイプの人は、「できることは当たり前。できないことは、もっとこうあるべき」と考えてしまいがちですが、この考え方を続けていると、どんどん苦しくなってしまいます。

 

「わたしは全然できていない」「この人と比べて、わたしは足りていない」というのも、思い込みかもしれません。比べている相手よりできていることが、きっとどこかにあるはずです。

 

「ここの部分については、わたしはできている」「これはまだ完璧にはできないけれど、7割ぐらいできていれば『まぁ、いいか』」と思えるものを見つけましょう。

 

どんな人でも完全体ではありません。自分ができていることに目を向けていけたら、「こうあるべき」という思い込みも、ゆるんでいくはずですよ。

意識してため息をついてみる

ため息には、あまりいいイメージがないかもしれませんが、じつは悪いものではありません。日常の疲れや悩みがたまっていくとイライラしがちになり、呼吸が浅くなって身体が酸素不足の状態になりかねません。

 

さらに、お腹や胸の筋肉が緊張して、身体がカチコチに硬くなってしまいます。

 

じつは、「ため息」には、こわばりをゆるめ、自律神経を整える効果があると言われているのです。

 

ストレスがたまってイライラしているときこそ、ため息をついてみてください。

 

 

思いきりため息をつくと、全身の力が抜けて、緊張がゆるんでいきます。

 

息をフーッと吐き出すのがおすすめです。

 

自宅でもいいですし、職場でまわりに人がたくさんいる場ではなく、人目のないところ、たとえばトイレの個室などでため息をついてみるのもいいですね。

 

いつでも手軽にできるので、意識的に試してみてください。

怒らない100の習慣

怒らない100の習慣

戸田 久実

WAVE出版

怒りに振り回されていると気づいたら試してほしい、 シンプルなのに効果的な100のこと! ・瞬間的に沸騰する怒り ・時間が経つにつれてフツフツと増殖してくる怒り ・いつまでも引きずってしまう怒り ・他人から伝染され…

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