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外貨準備金高増加…海外のフィリピン人労働者も貢献
外貨準備金高は3月末時点で、前月の982億ドルから3.4%増加し1,015億ドルになりました。これは、短期対外債務の6.1倍、全対外債務の4.2倍で、充分な資金ポジションとなっています。また、これは、7.6か月分の商品・サービスの輸入額に相当します。
第1四半期末時点での国際収支残高は、前年同期の4億9,500万ドルから急増し、34億5,000万ドルに達しました。海外のフィリピン人労働者(OFW)からの送金もこの増加に貢献しています。
現金送金は、2021年の314億2,000万ドルから3.6%増加し、2022年には過去最高の325億4,000万ドルに達しました。一方で、送金額の伸びは1月の3.5%から2月には2.4%に減速し、2022年7月の2.3%以来最も低い水準を示しています。また政府の対外債務は、2022年2月の81億2,100万ペソから2023年2月には159億8,400万ペソとほぼ倍増となりました。
全体として、国際収支は引き続き黒字である可能性が高いと見られていますが、世界経済の景気後退リスクやロシアとウクライナの戦争長期化によるインフレ圧力が継続することにより、わずかに赤字で終わる可能性もあります。また先進国の景気後退が、輸出の下押し圧力となる一方で、中国の需要再開が下半期に向けて輸出を押し上げる可能性もあるでしょう。さらに昨今の一連の外資規制緩和措置とマルコス大統領の外資誘致活動は、海外からの直接投資(FDI)を押し上げるかもしれません
中央銀行は、2023年の累計国際収支の残高が2022年の73億ドルの赤字よりも低い16億ドルの赤字になると見込んでいます。
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