社長「せっかく仲良くなったのに」…3~5年で担当者が変わる「銀行員」どう付き合う?【元メガバンク支店長が解説】

社長「せっかく仲良くなったのに」…3~5年で担当者が変わる「銀行員」どう付き合う?【元メガバンク支店長が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

銀行などの金融機関では、一般的に3〜5年で転勤があります。その金融機関の顧客にとって、信頼していた担当者が次々と変わってしまう不安は大きいものです。今回、メガバンクに32年勤務し、独立後は融資・補助金に強い専門家として資金調達支援を行う中小企業診断士の川居宗則氏が、数年で転勤してしまう融資担当者との上手な付き合い方を解説します。

前向きな融資のセールスをどこまで信じていいか

もう一つ担当者との関係でよくある悩みがあります。「担当者は融資に前向きだったのに急に厳しい質問が来た。どうなっているのか」というものです。

 

いつも会社に来る担当者に「融資を受けたいと思っている」と話すと、「御社の経営状況なら大丈夫ですよ」という反応だったので、社長もその気になって融資申し込みをしたところ、後日になって担当者から「今期の売上が前期より落ちているのはなぜか」「今のままでは通せない」などの問い合わせが来たというのです。

 

担当者には営業担当と融資担当という「攻め」と「守り」の担当者がいます。銀行によっては両方を兼ねている場合もありますが、一般的には分けています。

 

「社長、いけますよ!」など攻めのセールスをしてくるのは営業担当の場合が多いです。融資担当は融資審査の内情を熟知していて慎重なので、あまりこういうセールスはしません。おそらくこのケースでは融資担当課長に稟議が回った段階で担当者に質問が来ていると考えられます。

 

厳しい質問が来るというのは融資ができないという意味ではなく、ここをクリアすれば融資の可能性が出てくるという意味としてとらえるべきです。そもそも融資ができないのであれば質問は来ません。

 

社長にとっては思っていた流れと違うと感じるとは思いますが、ここが勝負どころなのです。

 

 

川居 宗則

中小企業診断士

1級ファイナンシャル・プランニング技能士

 

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※本連載は、川居宗則氏の著書『元メガバンク支店長だから知っている 銀行融資の引き出し方』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

元メガバンク支店長だから知っている銀行融資の引き出し方

元メガバンク支店長だから知っている銀行融資の引き出し方

川居 宗則

幻冬舎メディアコンサルティング

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