(※写真はイメージです/PIXTA)

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供する「宅森昭吉のエコノミックレポート」の『経済指標解説』を転載したものです。

 

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1月分機械受注(除船電民需)は前月比+9.5%と12月+0.3%に続き2ヵ月連続増加

 

製造業・前月比▲2.6%と2ヵ月ぶりの減少、非製造業前月比+19.5%と2ヵ月ぶり増加

 

3ヵ月移動平均+0.9%と7ヵ月ぶりに増加も、3ヵ月連続して「足踏みがみられる」の判断に

 

1~3月期見通し前期比+2.9%は2月と3月前月比各▲4.0%で達成。前月比0.0%で+7.1%

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●1月分機械受注(除く船舶電力の民需ベース、以下、除船電民需と表記)の前月比は+9.5%と、2ヵ月連続の増加になった3ヵ月移動平均は前月比+0.9%と7ヵ月ぶりに増加になった。また、機械受注(除船電民需)の前年同月比は+4.5%で3ヵ月ぶりの増加になった。なお、今回、季節調整替えが行われ、過去に遡って季節調整値は変更された。

 

●機械受注(除船電民需)の大型案件は、前回12月分では、非製造業の運輸業・郵便業で1件(鉄道車両)だった。今回1月分では、0件だった。

 

●1月分製造業の前月比は▲2.6%と2ヵ月ぶりの減少になった。1月分の製造業では17業種中、窯業・土石製品、パルプ・紙・紙加工品などの9業種で増加、一方、非鉄金属、情報通信機械などの8業種が減少した。

 

●1月分非製造業(除船電民需)の前月比は+19.5%と3ヵ月ぶりの増加になった。前月12月に電力業は大型案件が4ヵ月ぶりに原子力原動機1件あったが、1月はゼロであった。しかし、電力業の前月比は+14.3%と2ヵ月ぶりの増加となった。1月分の船舶・電力を含む非製造業全体では前月比+19.3%と2ヵ月ぶりの増加になった。非製造業12業種中、建設業、運輸業・郵便業などの8業種で増加、鉱業・採石業・砂利採取業、不動産業などの4業種は減少となった。

 

●大型案件は、12月分では、全体で6件だった。前述の1件(運輸業・郵便業)の他は、民需・非製造業の電力業で1件、官公需の地方公務(その他産業機械)で1件、外需で3件(鉄道車両2件、船舶1件)だった。今回1月分では、全体で1件。外需の船舶1件だけだった。

 

●中小企業の動きを反映している部分がある代理店受注は1月分前月比+2.8%と3ヵ月連続の増加となった。前年同月比は+6.1%と2ヵ月連続の増加になった。底堅い動きである。

 

●外需は、1月分の前月比が▲25.2%と3ヵ月ぶりの減少になった。前年同月比は▲17.4%で2ヵ月ぶりの減少になった。

 

●内閣府の基調判断の推移をみると、22年4月分では、「持ち直しの動きに足踏みがみられる」から「持ち直しの動きがみられる」へと4ヵ月ぶりに上方修正された。5月分・6月分・7月分・8月分と、「持ち直しの動きがみられる」の判断が継続したが、9月分では「持ち直しの動きに足踏みがみられる」に判断が下方修正され、10月分では判断据え置きになった。11月分では、持ち直しの動きが外れ、「足踏みがみられる」に判断がさらに下方修正された。前回12月分でも、「足踏みがみられる」に判断が据え置かれた。今回1月分でも、「足踏みがみられる」に判断が据え置かれた。1月は前月比増加に、3ヵ月移動平均の前月比が7ヵ月ぶりに増加に転じたものの、持ち直しの程度が弱いことなどから慎重に判断したものと思われる。

 

●機械受注(除船電民需)1~3月期の前期比見通しは+4.3%であったが今回季節調整替えが行われ、なお、今回季節調整替えが行われ、+2.9%に下方修正された。1~3月期の前期比実績は09年(平成21年)から22年までの14年間でみると、上振れ8回、下振れ6回であり、どちらもありえる可能性がある四半期である。

 

●1~3月期の前期比見通しの+2.9%を達成するためには、2月~3月の各月分が前月比▲4.0%ずつでよい。各月分が前月比0.0%なら1~3月期の前期比は+7.1%になる。見通しより実績が上振れることが期待されるものの、米中堅2行の経営破綻に端を発した信用不安が3月分のデータにどう影響を及ぼすか、注視する必要があろう。

 

 

●景気ウォッチャー調査の設備投資関連・現状判断DIは、22年7月42.9(回答したウォッチャー7人)、8月46.9(同8人)、9月43.8(同4人)、10月51.1(同7人)、11月35.0(同5人)、12月45.8(同6人)、23年1月42.9(同7人)、2月41.7(同3人)と推移している。1月では「取引先の開発計画が後ろ倒しになっている印象を受ける。また、設備投資も後ろ倒しの流れがみられる。(東北:電気機械器具製造業〔企画担当〕)というコメントがあった。

 

 

●一方、設備投資関連・先行き判断DIは22年7月50.0(回答したウォッチャー3人)、8月60.7(同7人)、9月55.6(同9人)、10月31.8(同11人)、11月25.0(同4人)、12月65.0(同10人)、23年1月50.0(同7人)、2月57.1(同7人)と推移している。2月では、「取引先が設備投資を積極的に行う状況になってきている。新型コロナウイルスの感染状況が終息しなくても、改めて設備投資を行う気運が全体的に高まっている。(東海:電気機械器具製造業〔経営者〕)」という前向きなコメントがあった。一方で、「企業への電気料金の値上げが4月から本格化するため、少なからず設備投資等への影響が考えられる。早期の解消は見込めないため、ややマイナス影響と予測している。(南関東・東京都:通信会社〔管理担当〕)」という慎重なコメントもあった。

 

●日本工作機械工業会によると、23年2月分速報値の工作機械の国内向け受注額の前年同月比は▲20.3%と、21年3月分から22年8月分まで18ヵ月連続増加となったあと、19ヵ月ぶりの減少になった9月分▲8.9%、10月分▲11.4%、11月分▲8.7%、12月分▲17.4%、23年1月分▲1.7%に続き6ヵ月連続の減少になった。

 

●機械受注統計での民需からの工作機械受注も1月分も前年同月比で▲6.7%と5ヵ月連続の減少となった。21年3月分から22年8月分まで18ヵ月連続増加の後、9月分で▲2.2%と19ヵ月ぶりに減少に転じ、10月分▲14.0%、11月分▲3.0%、12月分▲16.9%と4ヵ月連続の減少だった。日本工作機械工業会のデータから見て、2月分では前年同月比の減少率の拡大が見込まれる。

 

 

(2023年3月16日)

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『2023年1月分「機械受注」のデータ【エコノミストが解説】』を参照)。

 

 

宅森 昭吉

三井住友DSアセットマネジメント株式会社

理事・チーフエコノミスト

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