引っ越すなら公共料金もチェックする
固定費の見直しで避けて通れないのが、大きな割合を占める「住居費」でしょう。
住居費の目安は、1カ月の手取り額の3割以内です。仮に手取り額が20万円なら、6万円。手取り額が30万円なら、9万円となります。
毎月あたりまえのように払っている住居費が、家計の中でどのくらいの割合を占めているか計算してみましょう。
新型コロナウイルスによって大きく変わったことのひとつが、働き方です。
テレワークが進み、特に都会に住む人は、住環境への考え方をあらためているようです。以前は職場や駅から近いことを優先して選んでいた住居ですが、最近では自然環境や間取りの広さなどが重視されつつあります。
実際、東京では、約26年ぶりに通年で人口が減少したといいます。東京都が発表した2022年1月1日時点の推計人口は、1,398万8129人。2021年の同時期と比べると、4万8,592人の減少です。
働き方が変わったことで、都会に固執せず、自分の住みたい場所へ移り住む人は間違いなく増えていくでしょう。
住居選びは、これからどんどん自由度が広がりそうです。
最近では、通信会社大手のNTTが、2022年7月から全国どこでも勤務可能な制度「リモートスタンダード」を導入しました。
これは、自宅勤務を基本とし、出社は出張扱いにするという制度です。出社するときに飛行機を利用してもいいというのですから、驚きです。
話を住居費に戻すと、1カ月の手取り額の3割を超えているからといって、いますぐ住居を変えることは難しいと思いますが、もし本当にいまよりも安い物件に引っ越すことができれば、固定費は大幅に削減することができます。
引っ越しするには、賃貸の場合だと敷金や礼金、手数料などの費用こそかかりますが、長期的に見れば支払う住居費の総額を減らすことにつながります。
UR賃貸住宅などのように、「礼金・仲介手数料・保証人・更新料ナシ」といった物件も存在します。そういうお得な物件を探して長く住み続ければ、住居費は確実に抑えられるでしょう。