ロシアのプーチン大統領は2023年2月22日、ロシア・モスクワでの会談で、中国の王毅中国共産党中央外事工作委員会弁公室主任と握手をした。(Sputnik/Anton Novoderezhkin/Pool via REUTERS)(Thai PBS Worldより)

プーチン大統領が示唆した習近平氏のロシア訪問。これを受け「米国は中国とロシアの連携強化に懸念を抱いている」と、米国国務省は22日水曜日に発表した。中国の王毅主任は、18日、日本の林外務大臣と尖閣諸島をめぐる情勢を含む東シナ海の問題や、ウクライナ情勢について会談を行ったばかりである。タイの公共放送局『Thai Public Broadcasting Service』 (Thai PBS)が運営する英語ニュース・サイト『Thai PBS World』より翻訳・編集してお伝えする。

「我々はこれまで耐えてきた。これは米国へのジャブだ」

ロシア外務省は、「中国が紛争解決にさらなる積極的な役割を果たすことを歓迎し、中国の「バランスのとれたアプローチを高く評価する」と述べた。しかし、同省は別の声明で、「ラブロフ氏と王氏は以前報道された中国の和平案については今回、議論していない」と述べた。

 

プーチン氏にとって、冷戦の最盛期以来最大となる西側との対立において、中国という大国からの支援は、西側におけるロシアの孤立を“アジアへの傾倒”と見なすことを可能にするものである。

 

王氏はプーチン氏に対し、「両国関係は不安定な国際情勢に耐えてきた」と述べた。

 

さらに王氏は通訳を介して、「中国とロシアの関係はいかなる第三者に対しても矛先を向けるものではなく、同様に『第三者からの圧力に屈しない』ものであり、これは米国に対する明確な“ジャブ”である」と述べた。「我々は共に国際関係における多極化と民主化を支持する」(王氏)

習近平・プーチンが結んだ「制限のない」パートナーシップ

2022年2月、ロシアがウクライナに軍隊を派遣する直前に習近平氏がプーチン氏と対面した際、彼らは「制限のない」パートナーシップを結び、西側諸国の不安を引き起こした。

 

ロシアは今やかつてないほど北京に依存しており、すでに多くの最先端技術の開発をリードする中国のパートナーとなっている。

 

アントニー・ブリンケン米国務長官は土曜日、「中国がロシアの侵攻に決定的な支援を行った場合、その結果について王氏に警告したが、北京はこれを否定し、さらに「米国は何の根拠もなく警告しており、米国は要求する立場にない」と述べた。

 

習近平氏はウクライナ紛争でもプーチン氏の側に立ち、モスクワを孤立させようとする西側の圧力に抵抗している。ウクライナ侵攻以来、中露貿易は急拡大し、中国はロシアにとって最大の石油購入国であり、モスクワの国家財政の重要な収入源の一つとなっている。

この記事は、GGOが提携するタイのメディア『Thai PBS World』が2023年2月23日に掲載した記事「U.S. concerned by China-Russia ties as Putin signals Xi visit」を翻訳・編集したものです。

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