「我々は“新しいフロンティア”に到達している」

プーチン大統領が北京との関係における“新境地”を歓迎し、中国の習近平氏がロシアを訪問すると示唆したことを受け、米国務省は22日、米国は中国とロシアの連携強化に懸念を抱いていると述べた。

「中国はロシアのウクライナ戦争に武器を提供することを検討している」こと、さらに「習氏の訪問」に関する知らせがワシントンに届いた。この動きは、一方ではロシアと中国、他方ではウクライナと米国主導のNATO軍事同盟との対立をエスカレートさせる恐れがある。

プーチン氏は水曜日に中国のトップ外交官である王毅氏をクレムリン（モスクワ川沿いにある旧ロシア帝国の宮殿）に迎え、二国間貿易が予想以上に好調で、2022年の1,850億米ドル（約24兆9,143億2,000万円）から、まもなく年間2,000億米ドル（約26兆9,380億円）に達する可能性があることを告げた。

「中華人民共和国主席のロシア訪問を待っており、我々はこのことで合意している」と、プーチン氏は習近平氏を名指しして語った。

「すべての物事が進歩し、発展している。我々は新しいフロンティアに到達している」（プーチン氏）

米国務省のネッド・プライス報道官は、「開戦から1年を目前にした王氏のロシア訪問は、北京がモスクワと連携していることのさらなる証しである」と述べた。

「我々は、この2つの国がビジョンを共有していることについて懸念している」とプライス氏は記者会見で語った。「大国が小国をいじめ、力によって国境を塗り替えることができる時代、力が正義となる時代のビジョンだ」（プライス氏）

さらに「中国がロシアに決定的な援助をすることはまだないが、そのテーブルから外れたとも思っていない」とプライス氏は付け加えた。

ロシアのタス通信は、セルゲイ・ラブロフ外相と個別に会談した王氏の発言を引用し、「中国はウクライナとロシアの関係における政治的解決に客観的で公平な立場を堅持し、建設的な役割を果たす」と述べた。