「老後の年3%の物価上昇」に耐えるための「投資」とは?手堅くお金を増やすため守るべき「3つのルール」のメリットと「絶対やってはいけないコト」

「老後の年3%の物価上昇」に耐えるための「投資」とは?手堅くお金を増やすため守るべき「3つのルール」のメリットと「絶対やってはいけないコト」
(※写真はイメージです/PIXTA)

退職金1,000万円を定期預金で持っていたとしても、10年後、今と同じ価値があるとはかぎりません。将来物価が上昇すれば、金額は変わらずともお金の価値が目減りします。本記事では、確定拠出年金アナリストで『役所や会社は教えてくれない! 定年と年金 3つの年金と退職金を最大限に受け取る方法』(ART NEXT刊)を監修した大江加代氏が、定年後に購買力を維持するのに有効な「投資」の方法について解説します。

投資すべきかどうか判断する基準

◆仕組み債、FX、暗号資産etc.…わからないものには手を出すな!

どこの世界を探しても「楽して儲かるもの」などありません。「絶対値上がりするよ」「これはいい金融商品だ」といわれても、自分でしくみやメリット・デメリットを理解できないものに投資をしてはいけません。

 

この超低金利の中、高い利回りを前面に出して販売されてきた「仕組み債」はしくみが複雑で理解できない金融商品の代表格です。実際にはコストが年率8~10%もかかるといわれていますから、増やすことにはつながりません。説明を受けてもしくみがわからないような商品には近づかないのが賢明です。

 

また、数年前には、FXやビットコインなどの暗号資産で短期的に大きな利益を得る手法が話題になったことがありました。「簡単に儲かりそう」「やってみたい」と思う人もいるかもしれません。しかしこれらは投資ではありません。

 

投資とは、自分のお金をそれ自体の価値が向上するものに賭ける行為のことです。

 

たとえば、今、2兆円の利益を上げている会社があるとします。この会社の株を買って、10年後に5兆円の利益を出したとすれば、企業価値が上がり、株価も当然上がるわけですよね。これが投資です。

 

FXはどうでしょう。外国為替取引は単なる両替です。通貨の交換比率が変動することで利益を得ようとするしくみで、通貨自体が新しい価値を生み出すものではありません。

 

価値の向上ではなく、価格の変動にお金をつぎ込むのは投資ではなく投機です。

 

暗号資産はどうかというと、ただの決済手段で、それ自体に価値はありません。需要と思惑で変動する価格に賭ける行為ですから、これは投機ですらなく、ただのギャンブル。

 

「お金を増やす」ことに執着し過ぎて、これらに手を出しても資産寿命を延ばすことにはつながりませんから、気をつけてください。

 

 

大江 加代

株式会社オフィス・リベルタス

代表取締役

 

本メディア並びに本メディアの記事は、投資を促すことや、特定のサービスへの勧誘を目的としたものではございません。また、投資にはリスクがあります。投資はリスクを十分に考慮し、読者の判断で行ってください。なお、執筆者、製作者、株式会社幻冬舎ゴールドオンライン、幻冬舎グループは、本メディアの情報によって生じた一切の損害の責任を負いません。

役所や会社は教えてくれない! 定年と年金 3つの年金と退職金を最大限に受け取る方法

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