「ほどよい緊張感」を出す工夫も重要
3.「双方向コミュニケーション」を取り入れる
オンライン研修は、オフライン研修のように講師やほかの受講生からの視線がないため、人によっては集中力が散漫になり、研修への意識が薄まる可能性があります。
学習効果を高めるためには一定の緊張感が必要です。たとえば、特に順番などを決めずに、講師から突然「OOさんのご意見を聴かせてください」と指名することで、「次は私かも……」といったほどよい緊張感とともに、傾聴の姿勢が高まるでしょう。
また、参加者の反応を確認するために、オンラインツールならではの「アンケート機能」や「チャット機能」を利用することもオススメです。講師への質問をチャットで受け付け、それに対するフィードバックを講師がリアルタイムで行うなど、ライブ感のある研修を演出できると、受講生側も学習意欲が高まるでしょう。
4.積極的なリアクションを求める
オンライン研修は、カメラに写っている範囲の情報しか伝えることができないため、お互いの「ノンバーバル(非言語)コミュニケーション」を意識的に高めることが重要です。リアクションが少ないと、きちんと理解してもらえているのかがわからず、受講生の理解度に合わせた講座を行うことが困難になります。
受講のルールとして、表情や姿勢、うなずきやハンドサイン、拍手などを「画面の向こうにいる“相手のため”に意識的に行ってほしい」という旨を、冒頭に説明しておくといいでしょう。これは講師に対してだけではなく、グループディスカッションの相手に対しても同様です。
また、ただでさえ視覚情報が少ないうえに、マスクをしていると感情を読み取ることは非常に困難になるため、自宅などで1人で受講しているのであれば、マスクを外しての参加をお願いすることもオススメです。
オンライン研修は、その特徴や性質を理解し実施することで、オフライン研修と変わらない高い学習効果を得ることができます。今回お伝えした各ポイントを踏まえ、学習効果を最大限実感できるオンライン研修にしていきましょう。
髙野 健一
株式会社ホスピタリティ&グローイング・ジャパン
人材開発部/コンサルタント
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