SNS上で誹謗中傷された。しかも、書き込んだ相手が友人だった…。大抵のケースは、匿名で相手がわからず、問題が複雑化しがちなネットの誹謗中傷問題。もしも、投稿者を特定できている場合は、その後の対応はどうなるのでしょうか。実際ににココナラ法律相談のオンライン無料法律相談サービス「法律Q&A」によせられた質問をもとに、投稿者を特定できているネット上の誹謗中傷の対処について、小林聖詞弁護士に解説していただきました。
投稿する側も投稿を見る側もまずは冷静に
まず、投稿する側も、投稿を見てしまった側も、一呼吸おいて、冷静になってほしいと思います。
投稿する側は、投稿をする前に、この投稿を見た人がどう思うのか、自分の投稿をどれだけの人が見るのか、その人が他の人に拡散する可能性がどれだけあるのか、ひいては、自分がその投稿をすることに何の意味があるのか、落ち着いて考えてほしいと思います。インターネット上だからなんでも書いていいというわけではありません。インターネット上だからこそ、どのように広がるか分からないので、投稿内容には気を付けなければならないのです。
さもないと、ある日、弁護士から突然慰謝料を請求する書面が届くかもしれません。学生だから支払えないというのは、裁判では何の言い訳にもなりません。その後の人生に大きな悪影響を及ぼすことになることを、重々理解してほしいと思います。
また、投稿を見てしまった側も、まずは、投稿を真に受けないということが大事です。どうしても精神的に不安になってしまうようであれば、周囲の人や、専門医、カウンセラー等に相談するようにしましょう。投稿を見て、自分が嫌われているのではないかと思い、一人で抱えてしまうと、よくない方向に進んでしまいます。
また、法律的に名誉棄損等にあたる場合というのは、おそらく、一般的に考えられているイメージと少しズレがあるように思います。そうであるからこそ、少しでも投稿された内容が気になるようであれば、投稿全体を保存して、弁護士に見てもらうのがベストだと思います。
弁護士
これまで、交通事故、男女問題(不貞・離婚)、借金問題、詐欺などを中心に、市民の身の回りの問題を中心とした、各種トラブルへの対応に取り組んでいます。
また、メンタル心理カウンセラーや夫婦カウンセラーの資格を取得するなど、ご相談者様の親身になって、少しでもご満足いただけるよう心がけています。
■経歴
慶應義塾大学大学院法務研究科 修了。東京弁護士会所属。
弁護士登録後、保険会社側法律事務所での勤務を経て、現在は被害者側の代理人として活動。各種カウンセラー資格取得後は、男女問題や借金等、人の心に大きく関係する分野も積極的に取り扱うようになる。
公益財団法人日弁連交通事故相談センター 相談・示談斡旋担当員。
江戸川区法律サポート相談 相談員。
■資格
弁護士
JADP認定メンタル心理カウンセラー
JADP認定夫婦カウンセラー
■テレビ出演、取材協力等も行っています。
■公式HP:https://q-lg.com/
〈ココナラ法律相談の掲載ページ〉
https://legal.coconala.com/lawyers/2297
著者プロフィール詳細
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