(※写真はイメージです/PIXTA)

本記事は、東洋証券株式会社の中国株コラムから転載したものです。

多くの死者も…ゼロコロナ政策「解除」の弊害

サンプルが少なくて断言はできないが、(中国では公に認められていない)ファイザーやモデルナ製のmRNAワクチンを打った人は、熱は38度前後、咳も少なめと症状が比較的軽かったよう。ただ、それ以外のワクチンを打っていた大多数の人はというと......(省略)。

 

大変痛ましいことに死者も多く報告された。驚いたのは、知り合いの親戚が4人も亡くなってしまったこと。友人の故郷(河南省)の人口2,000人ほどの村では高齢者を中心に多数の犠牲者が出たという。

 

中国疾病予防管理センター(CDC)は1月15日、昨年12月8日から今年1月12日までのコロナ関連死者数が5万9,938人だったと発表した。このうち、ウイルスが直接引き起こした呼吸器疾患で死亡したのは5,503人。

 

もっとも、1月9日まで毎日発表していた当局データを手元でまとめると、ほぼ同じ期間内の死者は38人に過ぎなかったのだが。ちなみに、昨年12月8日からの1カ月間で、台湾(人口約2300万人)のコロナ関連死者数は994人、香港(約740万人)は1,478人だった。中国の人口は14億人超だ。

 

巷では「9億人が感染済」「都市部の感染率は8割以上」などさまざまな推測が出ている。肌感覚としてはおおむねそのとおり。周りを見ても、罹っていない人を探す方が難しいくらいだ。

 

年末年始頃からは、感染と療養を経て復活した「上がり組」が街に戻り、経済を動かし始めた。昨年までの閉塞感は何処へやら。市民生活は解放感と楽観ムードで満ち溢れている。

 

感染の再拡大は起きない、いや"起こさせない”のだろう。当局による感染者統計は1月上旬にストップ。数字を出さなければ感染の波やピークも分からない。これが私の生きる道。

 

良いか悪いかは別にして、中国はコロナ禍脱却に向けて独自の道を歩むようだ。そう、明けない夜はないのだから......。

 

 

奥山 要一郎

東洋証券株式会社

上海駐在員事務所 所長

 

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