(※写真はイメージです/PIXTA)

株式会社の設立には約30万円もかかります。個人で事業的規模になってから法人化を考えてもいいのではないでしょうか。大津社長(若杉龍志)が著書『20代サラリーマンでも脱サラできる不動産投資で成功する方法』(日本橋出版)で解説します。

不動産投資には宅建レベルの知識は必要

■宅建は取るべきか

 

よくとるべきなのかと議論になりますが、必要かといわれると不動産屋を開業するか不動産屋に就職することなどがなければ実務的には不動産投資家には不要です。

 

しかし、その程度の知識はないと危険です。

 

また銀行からは宅建があると稟議あげやすくなるといわれています。わざわざ合格証のコピーを欲しがりました。あって困ることはないので、今後大家業を本気でやるなら宅建ぐらい取ればいいと思います。なお私は3回目で受かりました。本気でやれば1回で受かると思いますが舐めて直前でやりだすとあと少しでとなりますので、遅くとも7月からは本気出しましょう。

 

(試験は申し込みが7月、試験が10月半ばです)

 

特に最近「サラリーマン投資家は勉強不足で事業経営者としての自覚に掛ける方が多く失敗する方が多いので貸したくない」というスタンスの金融機関が増えており、そういう金融機関は特に宅建があることで、本気であることをPRしやすいと思います。

 

▶税金対策

 

気になってくるのが税金です。

 

よく不動産投資で節税という営業を受けることもあるかと思いますが、論外です。

 

そもそも赤字だから節税になるのであって、そんなの投資としてはありえないです。

 

儲かって利益を出して納税するというのが基本的なスタンスです。

 

その中でも赤字にならず金融機関に怒られない程度になるべく税金は対策したいところです。

 

また確定申告などは今後依頼するにしてもまずは税理士に頼まず1度は自分でやって理解した上で依頼すべきだと思います。

 

では基礎知識のを何個か紹介します。

 

▶個人、法人共通

 

・減価償却

物件は建物と土地に固定資産税評価(または鑑定評価、売買契約時の分けた金額)で分けて、建物部分は築年数経過ごとに価値減少分を経費化出来ます。

 

減価償却費は実際にお金が減っていないのに経費にできます。

 

よく中小企業経営者が高級車を節税で買うということがありますが、これは減価償却による節税がメインです。

 

減価償却を何年にするかは法定耐用年数の残存期間で、計算します。

 

例えば、木造築16年でしたら、法定耐用年数が22年ですので、6年で建物価格が0円になるように毎年減価償却費で費用を計上していくことが出来ます。

 

なお法定耐用年数を超えている場合は、法定耐用年数の20%で切り捨てになるので、木造ですと4年となります。

 

しかし、これらは長くすることが出来ます。規定より短く償却することはできませんが、長く償却することは出来ます。

 

不動産投資では特に空室で再生が必要な戸建などを物件購入した直後は利益が出にくい、むしろ赤字になりやすい傾向があります。

 

でしたら無理に短い期間で減価償却する必要がなく、長く取る方がメリットが多い可能性もあります。私は当時は知らずに4年でやってましたが、融資期間に合わせるなどがいいと思います。理由としては、減価償却が終わると一気に利益が増えて税金が増えます。

 

その時に返済が続いているとしんどいので、平準化させるのがいいのではというのが私見ですが、いまお金を残すために短く取るべきという方もいるので、賛否両論あるとは思います。

 

次ページ小規模企業共済の積み立てで退職金を作る

本連載は大津社長(若杉龍志)著『20代サラリーマンでも脱サラできる不動産投資で成功する方法』(日本橋出版)より一部を抜粋し、再編集したものです。

20代サラリーマンでも脱サラできる不動産投資で成功する方法

20代サラリーマンでも脱サラできる不動産投資で成功する方法

大津社長(若杉龍志)

日本橋出版

この本を読んだだけでは不動産投資は絶対に成功しません。 多くの不動産投資の本では、「この本を読めば成功する!」のような見出しが散見されます。どこの誰が書いたかもわからない本を読んだだけで不動産投資が成功するなら…

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