社会生活において「同調圧力」と無縁でいられる人はほとんどいません。他者からの同調圧力に苦しむ人が多いのはもちろん、自分自身、無意識のうちに同調圧力に加担してしまうことさえあります。本連載では、心理カウンセラーの大嶋信頼氏が、著書『誰にも嫌われずに同調圧力をサラリとかわす方法』より、同調圧力の正体と、上手に受け流すコツや考え方について解説します。
「相手の感情に責任をとらない」ようにするコツ
ここで「相手の感情に責任をとらない」とはどういうことか改めて述べると、「相手が感じていることは、相手が勝手に感じているものであって、私が責任をとる必要がない」ということです。
「私って人の目を気にするときに、相手の感情に対して責任を感じているの?」とピンとこない方もいるかもしれませんが、振り返ってみてください。
相手の怒りや悲しみの感情に、「申し訳ない」とか「なんとかしなければ」と思っているということは、やっぱり責任を感じていることがわかります。
ですから、この際、こう思ってみましょう。
「相手の感じていることは相手のものだから、私が責任をとらなくていいんだ!」と。
いつも、どんな小さなことでも責任を感じて「なんとかしなければ」と感情が揺さぶられていたから、その感情に溺れて同調圧力を感じてしまい苦しんでいたのです。
「相手の感情に責任をとらなくていい!」と許可を出せるだけで、同調圧力を感じることがなくなって、自分の中が安定します。
そう、誰が何を感じたって、それは相手が感じていることだから相手の自由なのです。
大嶋 信頼
株式会社インサイト・カウンセリング
代表取締役
株式会社インサイト・カウンセリング
代表取締役
米国・私立アズベリー大学心理学部心理学科卒業。ブリーフ・セラピーのFAP療法(Free from Anxiety Program)を開発し、トラウマのみならず多くの症例を治療している。
アルコール依存症専門病院、周愛利田クリニックに勤務する傍ら東京都精神医学総合研究所の研究生として、また嗜癖問題臨床研究所付属原宿相談室非常勤職員として依存症に関する対応を学ぶ。嗜癖問題臨床研究所付属原宿相談室室長を経て、株式会社アイエフエフ代表取締役として勤務。心的外傷治療に新たな可能性を感じ、株式会社インサイト・カウンセリングを立ち上げる。多くの人が自由に生きられることを目指し、治療を行なっている。
カウンセリング歴29年、臨床経験のべ9万件以上。ブログ「緊張しちゃう人たち」や会員制オンライン講座「無意識の旅」をほぼ毎日更新している。
著書に『「いつも誰かに振り回される」が一瞬で変わる方法』(すばる舎)、『「空気読みすぎ」さんの心のモヤモヤが晴れる本』(永岡書店)、『孤独とお金の不安から解放してくれる25の呪文』(主婦の友社)、『ミラーニューロンの彼方へ! 支配からの解放』(青山ライフ出版)、『誰にも嫌われずに同調圧力をサラリとかわす方法』(祥伝社)等多数。
●緊張しちゃう人たち
http://insight-fap.jugem.jp/
●無意識の旅
https://m2191204.megadoga.com/
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連載現代人必見!心理カウンセラーが語る「誰にも嫌われずに同調圧力をサラリとかわす方法」