M資金が帯びる“独特な雰囲気のベール”
Xは自らのことを「台湾の王朝の血筋を引く者」と話していた。
台湾の歴史を見ると、1600年代前半のオランダ統治時代以降、大陸系の王朝によって支配された時代があった。覇権争いによって、いくつかの王朝が滅び、近代になって日本に統治された後、台湾は中華民国に組み込まれた。
近年では中台統一を拒否して民主主義を掲げる欧米志向が強まり、反中的な政府が存在している。そしてXはその昔に台湾を統治していた王朝の遠戚にあたると自称していた。
冷静になって考えてみれば信じがたい話でもあるが、M資金が持つ独特な雰囲気のベールに包まれた空間の中にいると、こういうエピソードがよりいっそう『特別な雰囲気』を演出してくれたのだった。
藤原 良
作家、ライター
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