イノベーション的思考は楽しくエキサイティング
■イノベーション的思考とは?
これまでやってきた論理的思考は、与えられた条件の中で最適解を見つける方法であって、「新しい発想」を思いつく方法ではありません。
ここからは新しい発想をする方法を紐解いていきます。
それが「イノベーション的思考」です。
iPhoneのような、時には世の中を変えるようなアイデアが出ることがあります。しかし、私たち日本人には苦手な思考方法だったりします。
でも、イノベーション的思考は本来とても楽しくエキサイティングです。もったいないので苦手意識なんて払拭し、どんどんイノベーションを起こしていきましょう。
■ペヤングの数が足りなかったことでアイデアが飛び出した
井ノ辺さん「どう? これおいしそうでしょ?」
露地くん「井ノ辺さん、それ理屈はわかるけど……」
出来内くん「井ノ辺さん、や、やめなよそういうこと……。だっておかしいでしょ、ダメだよ。」
井ノ辺さん「フフフ…♪」
■日本人はイノベーション的思考が苦手と言われるワケ
ネットで「イノベーションを起こす方法」とかで検索すると、たくさんの手法が出てきます。具体的な手法はそれらの情報にお任せします。
では、本連載はあなたに何を伝えるのか。
イノベーション的な意見が飛び出すと、誰かがそれを邪魔しようとします。それこそが私たち日本人のウィークポイントです。ここを克服しなければイノベーションはいつまでも起こりません。
克服するにはちょっとした勇気が必要です。逆に言えば、ちょっとした勇気で克服できるということでもあります。
その勇気を持つためには、できるだけわかりやすくイノベーション的思考を身につけておくことです。すぐに使えるように頭の準備をしておくことです。これからいくつかの手法をわかりやすくお伝えします。
イノベーションを阻む原因を乗り越える!
■新しい発想をバカにする弊害を乗り越える
▶199X年 ネット創成期の某社会議
部下「いっそ店舗販売から話題のインターネット販売に切り替えていったらどうでしょう? うちの客層にもピッタリですよ。決済はクレジットカードで、配送は宅配便を使うんですよ。」
上司「キミは何もわかってないな! お客様は対面が常識だ! 流行りモノにかぶれやがって。だいたいキミはだな~」
部下「じゃあいいですよ、もう。」
イノベーションは新しい発想ですので、それまでの常識を覆す力があります。「逆転の発想」なんかはイノベーションが起こりやすい典型例です。
古い考えの人にとって、いきなり飛び出した逆転の発想は脅威です。バカにして笑いものにして流そうとします。こうしてイノベーションの芽が摘まれていくのです。
あなたも経験ないですか?
では、こういうアプローチではどうでしょう?
部下「そう言わず、まず聞いてください! この資料見てください。競合企業は続々乗り出してます。しかもうまくいってるんですよ。21世紀は確実にインターネットの時代になります。うちも例外じゃないんです。このシミュレーションを見てください。」
上司「んん……。そんな時代なのか。私にもわかるように説明してくれ。」