豆類等の頭文字を取った「まごわやさしい」
ごはんと味噌汁を基本にして、ほかの食材はどのように選ぶのがいいでしょうか。栄養のある多種類の食品を、毎日の食事でバランスよく取り入れるのは案外難しいものです。
そこで覚えておくと便利なのが、「ま・ご・わ・や・さ・し・い」という言葉です。
これは、医学博士で食品研究家でもある吉村裕之氏が提唱したものです。豆類、ゴマなどの種子類、ワカメなど海藻類、野菜類、魚介類、シイタケなどキノコ類、イモ類という、積極的に摂取したい食品の種類の頭文字をとったものです。
最近は、中高年向けの健康講座や、学校の食育の時間などで取り上げられることも増えているため、聞いたことがある人も多いと思います。
「こ・酵素」も加えて栄養をより完璧に
この「まごわやさしい」を覚えておくと、面倒なカロリー計算などをせずとも、バランスよく必要な栄養を摂取することができます。また、ここに挙げられている食材は、昔から日本人が馴染んでいる食材ばかりです。どれも主食のごはんに合いやすく、献立の組み合わせが幅広くなる、というメリットもあります。
さらに私は、この最後に「こ」を加えて、「まごわやさしいこ」という形で、生徒たちや周りの人にすすめています。「こ」とは、発酵食品の酵素のこと。まごわやさしいの7種の食材に味噌や漬物といった日本人が昔から食べてきた発酵食品を加えると、日本食のすばらしい栄養をより完璧な形で摂れると考えたからです。
1回の食事で8種の食材すべてをとるのは難しいときは、一日3食で8種類がそろうようにするのでもかまいません。できるところから取り入れてみてください。
それでは、次回からは「まごわやさしいこ」のそれぞれの食材の特徴や食べ方などを、順に紹介していきましょう。