ビタミン、ミネラル、アミノ酸が豊富な豆類
前回に引き続き、バランスの良い食事を摂るために覚えておくべき言葉、「まごわやさしいこ」について紹介します。
[図表]まごわやさしいこ
「ま」は豆類です。大豆や豆腐、納豆、油揚げ、高野豆腐、きな粉、豆乳などの大豆製品のほか、小豆やソラ豆、エンドウ豆、インゲン豆、金時豆など。
特に大豆は、「畑の肉」と呼ばれるほどたんぱく質を多く含んでおり、人間の体に必要な必須アミノ酸をバランスよく含んでいます。成長期の子どもにとっても優れたたんぱく源といえます。またビタミンB群などのビタミン類、カルシウムやマグネシウム、亜鉛、鉄などのミネラル、腸の善玉菌のエサになるオリゴ糖も豊富です。
さらに大豆には、優れた機能性成分があります。まず大豆レシチンには、血液中のコレステロールを取り込んで肝臓へと運ぶ作用があり、動脈硬化や心筋梗塞などを予防します。またレシチンは先にも述べたように、脳の働きを活発にして、頭の回転をよくする効果も知られています。
ほかにも、大豆サポニンはコレステロールの吸収を抑えるほか、強い抗酸化作用をもち、がんを抑制すると言われています。また、大豆イソフラボンは女性ホルモンに似た働きをし、女性の不調改善や乳がん予防などに効果があるとされています。
アメリカ政府では、がん予防に効果がある食材を「デザイナーフーズ」として示していますが、がん予防の効果が最高ランクの食材8種のなかに、大豆も含まれています(大豆以外の7食材は、ニンニク、キャベツ、ショウガ、ニンジン、セロリ、甘草、バースニップ)。
スナック感覚で食べられる「枝豆」をおやつに
毎日の食卓では煮豆や豆ごはんなど、さまざまな形で大豆を取り入れましょう。
以前は豆料理といえば乾燥大豆を水に浸けて戻したり・・・と手間がかかるイメージがありましたが、最近は手軽に使える水煮大豆や蒸し大豆も販売されています。もちろん、納豆を常備するのもいいでしょう。
アメリカなど海外では最近、枝豆(枝豆は未成熟の大豆です)が人気だそうです。モデルや健康志向の高い人たちの間では、スナック菓子の代わりに塩ゆでした枝豆を食べるのが流行しているといいます。
枝豆は大豆の栄養に加えてビタミンCも多く、大豆と野菜の両方の栄養素が摂れるといわれます。ビールのお供だけでなく、子どものおやつにもおすすめです。