相続はやり方を間違えたり、一歩間違うと大きなトラブルに発展します。そうした事態を避けるためにはどうすればよいのでしょうか。相続に必要な知識や相続を円満に進めるコツについて、後藤光氏が代表を務める株式会社サステナブルスタイルが運営する、相続・終活に関する情報を発信するwebサイト『円満相続ラボ』の記事から、一部編集してお届けします。
贈与契約に「時効」はあるの?
贈与は契約の一種ですので時効は有ります。
時効の定義は「権利を行使できることを知った時から5年、または権利を行使できるときから10年のいずれか早い方」です。贈与契約の性質上、契約締結時から5年間と考えるのが妥当だと思います。
例えば「贈与者:将来お金を贈与する。受贈者:将来お金を貰います。」という贈与契約を結んだとします。将来というのは明日かもしれません。権利を行使できることを知った時は、贈与契約を締結した日になります。受贈者がこの契約をうっかり忘れてしまい、6年後急に思い出して贈与者に「お金を下さい」といっても消滅時効に掛かります。
補足として贈与税納税の時効についてです。
・知らなかった等の悪意が無い場合:申告期限の翌日から6年間
・知っていながら申告しない場合:申告期限の翌日から7年間
しかし実態上この時効成立は非常に難しく大きな処罰を受けます。
その他として、相続時の特別受益である贈与価額の持ち戻し遡及期間は10年間です。
株式会社サステナブルスタイル
後藤 光
株式会社サステナブルスタイル
代表取締役
株式会社サステナブルスタイル代表。遺品整理の現場で残された家族の姿をたくさん見てきた経験から、明らかに「円満なご家族」と「不穏な空気のご家族」に分かれることに気がつき「円満な相続」を迎えるために何ができるだろう、と考えたことをきっかけに、2022年8月10日、23篇に及ぶ相続に関する実話を紹介する本「もう会えないとわかっていたなら」を出版。Amazonの日本文学(日記・書簡)カテゴリで1位を獲得。同書籍の抜粋転載記事は、Yahoo!ニュースのライフカテゴリでアクセス数1位を記録。
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連載相続・終活の疑問を解決!円満相続にたどり着く方法を具体例とともに徹底解説
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円満相続ラボは「全ての家庭に、相続の『かかりつけ医』を。」をコンセプトに、相続終活の情報発信を通じて、争う相続を減らし円満相続に貢献することを目的としている相続終活のWebメディア。まだまだ相続について詳しくない方が多い中で「円満相続ラボ」を通じて、相続の「こんなはずじゃなかった」を減らしていくために日々情報発信を行なっている。
相続終活に関する情報提供はもちろんのこと、コラムを読んでくださった方が抱えている課題に合った相続の専門家の派遣も行っている。
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協力:株式会社スタルジー
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