(※写真はイメージです/PIXTA)

相続には十人十色の事情があり、場合によっては家族や親族同士の関係を壊してしまうこともあります。そうした事態を避けるためにはどうすればよいのでしょうか。相続に必要な知識や相続を円満に進めるコツについて、後藤光氏が代表を務める株式会社サステナブルスタイルが運営する、相続・終活に関する情報を発信するwebサイト『円満相続ラボ』の記事から、一部編集してお届けします。

 

生前整理の始め方・手順について

生前整理の始め方・手順について解説していきます。

 

生前整理の始め方

 

生前整理を始めるタイミングはどう考えるべきなのでしょうか。

 

健康で病気知らずの方は、生前整理など思いつかないのかもしれません。しかし、誰もがいつまでも元気でいられるとは限りません。年を重ねれば、自分の死後のこと、そのための生前整理のことを考えざるを得なくなります。

 

では、生前整理はいつから始めるべきなのか、いくつかの要素に分けて考えてみましょう。

 

人生のタイミングをきっかけに始める

生前整理は、人生のタイミングをきっかけに始めるものです。それは3つに分けられます。

 

1つ目は、子どもたちが成長し、実家を離れた機会に、老後の負担を考慮して生前整理をするというものです。

 

2つ目は、定年退職した機会に、これまでの人生にけじめをつけ、これからの人生をより充実したものにするために、身の回りの物について生前整理をするというものです。

 

3つ目は、自分の体調に不安を覚えた機会に、自分の死後のことを考え、後々家族に負担がかからないように、生前整理をするというものです。

 

人生のターニングポイントをきっかけに始める

生前整理は、人生のターニングポイントをきっかけに始めるものです。それは3つに分けられます。

 

1つ目は、人生の折り返し地点(40~50歳)です。生前整理には数年かかることを前提として、健康で体力があるうちに早めに始めるのが望ましいものと考え、少しずつ生前整理をするというものです。

 

2つ目は、定年退職(60~70歳)です。生活のリズムに変化が生じるため、これからの新しい生活に合わせて、必要な物と不要な物を選別するための生前整理をするというものです。

 

3つ目は、後期高齢者(75~85歳)になるタイミングです。人生100年時代を見据え、時間をかけて少しずつ身の回りの整理を始め、85歳までに終活のための生前整理をするというものです。

生前整理の手順

生前整理の手順はどのようなものか見てみましょう。

 

貴重品を確認する

 

貴重品を確認し、一度整理してみましょう。貴重品は、主に以下のようなものがあります。

 

  1. 預貯金関係(通帳、届出印、キャッシュカード、定期預金証書)
  2. クレジットカード関係(各種のカード類)
  3. 有価証券関係(株式、投資信託、国債、地方債、社債)
  4. 不動産関係(登記済権利証、登記識別情報、土地賃貸借契約書)
  5. 自動車関係(運転免許証、カギ、車検証、自賠責保険証明書、任意保険証明書、自動車税の納付書)
  6. 動産関係(書画・骨董、貴金属、高級腕時計、楽器)
  7. 保険関係(生命保険、火災保険、地震保険、ペット保険の保険証券)
  8. 保険証関係(健康保険被保険者証、健康保険高齢受給者証、後期高齢者医療被保険者証)
  9. 年金関係(年金手帳、年金証書)
  10. 公共手続き関係(印鑑登録証、実印、パスポート、マイナンバーカード、公共料金の領収書類)

 

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※本記事は、株式会社サステナブルスタイルが運営する相続・終活に関する情報を発信するwebサイト『円満相続ラボ』より転載したものです。

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