SNSの「コミュニケーションツール」という側面
③ 誰に向けて発信するのか、相手をイメージする
今日のランチは何を食べたかとか、今ハマっている趣味のことなど、漠然と自分がつぶやきたいことを投稿していても誰も反応はしてくれません。SNSに限ったことではありませんが、誰に向けて発信するアカウントかをはっきりと意識することが重要です。
ブランディングにおけるSNSの活用であれば当然、友達とのコミュニケーションではないので、自社のビジネスのターゲットとなるお客様像を思い浮かべながら、その相手に手紙を出すようなイメージをもつようにするのがポイントです。
④ フォロワー数より、コミュニケーションの質を重視する
もちろんフォロワー数が多いということはよいことではありますが、それにとらわれ過ぎて本来の目的を見失わないようにすることが大切です。自社のビジネスに無関係なフォロワーを増やしてもブランディングにおいては意味はありません。
ブランディングの目的は自社のファンを増やすことなので、自分の発信に反応してくれた人と丁寧にコミュニケーションを取っていくことが最も大切です。
よいコメントを付けてくれる場合もあれば、そうではない反対意見が返ってくることもあるかもしれません。それでも一つひとつのコメントに丁寧に返信していくことで、やがて「この人はとても信頼できる」という印象をもってくれるようになるはずです。
テクニックでフォロワーを増やすのではなく、SNS本来のコミュニケーションを楽しむことを重視するのです。
SNSをビジネスに積極的に取り入れたい場合はSNSごとの詳細なノウハウが書かれた専門書が多数ありますので、それらも参考にしてみてください。
SNSとウェブサイトの効果的な連携方法
本書のテーマであるウェブブランディングにおいては、SNSは主役ではありません。会社や商品の信頼を築き上げていくうえでその土台となるのはウェブサイトです。SNSはウェブサイトを中心としたブランディング活動における補佐役と考えることが適切です。
そのことを念頭に置きSNSとウェブサイトの関係について整理しておきたいと思います。
[図表1]に示したとおり、お客様をファンに変えていく活動の中心にあるのがウェブサイト、そのウェブサイトのアクセス数を増やしていくためにSNSを有効活用します。
まずウェブサイトを構築するためのメソッド、3S6G法でしっかりとウェブサイトのコンテンツをつくり込みます。SNSではタイムリーな話題や細かな情報を発信しつつ、ウェブサイトへのアクセス数を増やしていくようなイメージです。この循環を継続的に行っていくことで情報に厚みが出ていき、自社ビジネスへの興味関心を抱いてくれる人(将来的な自社のファン)が少しずつ増えていきます。
また、SNSは数多くやればよいというものではありません。あれもこれも手を出すより、自社のビジネスと相性のよいサービスを選択し、絞り込んで手厚く運用することが大切です。