今回は、故人が「自動車事故」によって亡くなった場合の手続き方法を説明します。※本連載は、弁護士・本橋光一郎氏らの監修による書籍、『迷わずできる葬儀のあとの手続きのすべて』(大泉書店)の中から一部を抜粋し、遺族にとって必要な「葬儀のあと」に行う手続きを紹介していきます。

「自賠責保険」と「任意保険」の保険金を請求できる

自動車の運転者は「自賠責保険」に加入することが義務づけられています。故人が交通事故の被害者である場合は、遺族が請求することで保険金が支払われます。支払われるのは治療費や入院費、葬祭料、慰謝料、逸失利益(故人が生きていれば得るはずだった所得)です。

 

自賠責保険には上限額があり、それを超える金額は加害者が支払うことになります。加害者が任意保険に加入していれば、不足分はそこから支払われます。

事故が故人の責任である場合は「賠償責任」を負うが…

一方、事故が故人の責任によるもので被害者がいる場合は、遺族が賠償責任を負うことになります。自賠責保険や任意保険の給付金で補えない分は各自の財産から支払わなければなりません。ただし、相続放棄すれば義務はなくなります。

 

また、自損事故の場合は自賠責保険からの給付金はありませんが、任意保険の契約内容によっては死亡保険金や治療費、葬祭費などが保証されている場合もあります。なお、遺族が受け取った賠償金は相続税の対象ではありません。

 

[図表]自賠責保険と任意保険の違い

 

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