(※写真はイメージです/PIXTA)

定年を控えて老後の生活について考える人のなかには、「終の棲家をどうするか」迷っている人も少なくありません。ライフステージの変化に伴って利便性が低下した我が家、「買い替え」か「大規模なリフォーム」か……いずれにしても大きな出費であることに変わりはなく、不安要素は尽きません。そこで、マンショントレンド評論家として数々のメディアで発信を行う日下部理絵氏が、事例をもとにリフォームで注意すべきポイントを解説します。

突如、長女が孫と「出戻り」してきた

【事例:買い替えよりもフルリノベーションを選択】
・物件概要…3LDK 74.08m2/14階建て14階/築33年62戸/最寄り駅 徒歩5分
・資金概要…住宅ローン返済中、わずかに残債あり
・家族構成…夫64歳、妻62歳、子供1人(長女34歳)、孫1人(2歳)同居

 

物件価格の高騰で、新築マンションへの買い替えがためらわれる昨今。住んでいる物件をフルリノベーションして、いまの家族構成にあった間取りへ変更するのも手だ。

 

ただ、認められる工法や受けられる控除など、物件の現況や管理組合によって変わってくるため注意したい。

 

都内のマンションに住む糸井正さん(仮名)は、まもなく定年を迎える。

 

再雇用の話もあったが、新卒から同じ会社でずっと働き詰めだったこともあり、一旦ゆっくりと過ごしたいと思い区切りをつけることにした。定年後は、ずっと積ん読になっていた読書やプラモデルなどの趣味を楽しみたいと思っている。

 

長女が離婚…孫とともに4人で暮らすことに

そんな矢先のこと、長女の真由美さんが離婚し、孫の結愛(ゆあ)ちゃんとともに実家に戻ってくることになりそう、と妻の洋子さんから聞いた。

 

なかなか会えない孫に毎日会えるのは嬉しい一方で、定年後の正さんの趣味や自由な時間はどうなるのかと頭をよぎったが、1人娘の一大事にそんなことも言っていられない。「一時的でも実家に身を寄せなさい」とすぐに連絡をした。

 

まもなくして真由美さんと結愛ちゃんは、真由美さんが子供の頃に使っていた洋室で一緒に暮らすことになった。一緒に暮らし始めると、洋子さんと2人暮らしの時とは違いとても賑やかだ。洋子さんも楽しそうである。

 

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※本連載は日下部理絵氏の著書『60歳からのマンション学』(講談社+α新書)から一部を抜粋し、再編集したものです。

60歳からのマンション学

60歳からのマンション学

日下部 理絵

講談社

私たちは、本当にマンションを終の棲家にできるのか? 2030年、分譲マンション約780万戸のうち、築30年以上が過半数を超える。現在、安全・安心・快適なマンションへの永住指向が強まる一方、自らの老いとマンション老朽化…

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