大金を失う投資家がいる一方、資産倍増、3倍増に成功する投資家がいます。「先読みができる人とできない人の差」は何か? 成功する投資家はどこを見ているのか? 投資のなかでも特に株式投資について「不動産投資、暗号資産などに比べ、少ない労力でリターンを得やすい」と指摘するストラテジストの菅下清廣氏が、優良株を見極めるポイントについて解説します。

上昇の波のサイクルと、下降の波のサイクル

2020年3月19日のコロナショックによる日経平均株価の最安値。私は事前に予想し公言していましたが、1日しかずれませんでした。

 

ではなぜそんな予測ができたのか? それは、時間の波動(日柄)を知っていたからです。かつては日柄と言えば通じましたが、最近はほとんどこの言葉を使いません。いまどきの証券マンに聞いても日柄の意味を知らない人が多いのです。

 

ということは投資を仕事にしているプロフェッショナルでも日柄の意味をほとんど知らないわけです。では日柄、時間の波動について具体的に説明していきます。

 

波動には、2つの波のサイクルがあります。

 

・上昇の波のサイクル

・下降の波のサイクル

 

まずはこの2つ基本について見ていきましょう。

 

株価が上昇の波のサイクルにあるときは、どの高値をつかんでも天井をつけるまで儲けることができます。反対に下降する波のサイクルのときは、どの安値を買っても底入れするまでは損をします。

 

サイクルの2つの基本を整理するとこうなります。

 

①谷から山へ上昇するサイクル。

これは株価が底から天井へ向かうサイクルのこと

②山から谷へ下降するサイクル。

これは株価が天井から底へ向かうサイクルのこと

 

[図表1]

出発点からどれくらいの時間で天井を打つか

具体的な日柄の読み方について説明します。波動にはかならず出発点があります。出発点からどれくらいの時間をかけて天井を打つのか、この期間(時間の波動)を日柄と言います。

 

図表2の日経平均の変遷史を見てください。民主党の野田佳彦首相(当時)の衆院解散宣言が2012年11月13日、この日の8,661円を出発点に、翌日から日経平均は上がりはじめました。アベノミクス相場の実質的な出発点です。

 

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[図表2]バブル崩壊後の日経平均変遷史
過去20年の大相場はどれも2倍以上の上昇トレンド

 

ここから右肩上がりの上昇トレンドで約7年上げて24,480円で天井。これがアベノミクスの日柄、7年の波動です。上昇した株価は天井を打つと下がりはじめます。下がりはじめた株価は底を打つと上がりはじめます。

 

底(谷)から天井(山)へ

天井(山)から底(谷)へ

 

それぞれどれくらいの時間で天井を打つのか、底入れするのか、その時間を分析することを「日柄を読む」と言います。

 

菅下 清廣

スガシタパートナーズ株式会社 代表取締役社長

※ 本連載は、菅下 清廣氏の著書『資産はこの「黄金株」で殖やしなさい!番外編 株は波動が9割』(実務教育出版)から一部を抜粋し、再構成したものです

資産はこの「黄金株」で殖やしなさい!番外編 株は波動が9割

資産はこの「黄金株」で殖やしなさい!番外編 株は波動が9割

菅下 清廣

実務教育出版

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