(※写真はイメージです/PIXTA)

論理的に考えるクセが身につき、論理的な結論に基づいた行動ができれば、あらゆる問題は最短距離で解決していきます。そんな問題解決力を誰でもやさしく身につけられるように「ペヤングソースやきそば」を題材にして学んでいきます。IT&キャリアコンサルタントの谷藤賢一氏が著書『ペヤングソースやきそばで学ぶ問題解決力』(日本能率協会マネジメントセンター)で解説します。

お昼にカップやきそばが食べたい!

ランチタイムになりました
現在時刻 12:00:00

 

露地くん「午前の仕事終わり! あ~、腹へった。なんかソース味ガッツリでウマそうなの、むさぼるように食べたいな~。」

 

井ノ辺さん「ソース味って、聞いただけでお腹すいた! ソース味のおいしいのがいい♪」

 

出来内くん「そうですね。自分もソース味のおいしいのが食べたくなりました。カップやきそば買い置きがありますよ。」

 

露地くん「お~、それだ! そもそもそれってどこのヤツ?」

 

出来内くん「『ほくほくやきそば』って書いてあります。プライベートブランドですね。自分、昨日食べました。」

 

露地くん「どう、おいしかった?」

 

出来内くん「ん~、いまいちですね。やっぱり有名ブランドには勝てませんよ。」

 

露地くん「やっぱここはペヤングでしょ! なぜなら歴史と安定感が違うからね~。」

 

井ノ辺さん「揚げ玉ファイヤーのやきそばUSOも捨てがたいわよ。」

 

露地くん「いいねそれ! ってことはマヨレーザーの三平ちゃんもありか。マヨネーズとソースが合うって発見だよね~。それと製麺方法がさぁ、……」

 

出来内くん「だからほくほくやきそばがあるでしょ? あるんだから我慢しましょうよ。常識でしょ。」

 

露地くん・井ノ辺さん「も~、しらけるな~」

 

■すでに論理的思考は発動された

 

3人がランチタイムでのカップやきそばの話をしていますね。すでに論理的思考が発動されたことにお気づきでしょうか?

 

[ソース味の何かおいしいのが食べたい][おいしくないけどカップやきそばはすでに買い置きがある]

 

買い置きがあるならそれを食べればいいのでは、という出来内くんの意見はともすると論理的なような気がします。だって、すでに買い置きがあるんですから。しかしこれが論理的とは言い切れないのです。

 

なぜか?

 

「おいしいのがいい」という希望を満たしていないからです。全員「おいしいソース味の何か」が食べたいのです。

 

露地くんは「そもそも、買い置きのカップやきそばはおいしいのか?」を問うことで、「買い置きがすでにあるからいいじゃん」という押し通す力に対抗したのです。

 

これが論理的思考の入り口です。おいしさも妥協しない最適解を探ろうとしているのです。そうすることで、議論などの落とし所を見つけられるのです。

 

このように、論理的思考はそもそも論を使って、押し通す力に対抗していくところから始まります。

 

対照的に出来内くんは、現状だけで解決させようする妥協案を「常識でしょ」と言いながら押し通そうとしています。

 

ここが露地くんと出来内くんの決定的な違いなのです。

 

この発想の違いがあるがために、二者ではまったく異なる案が出てくるのです。

 

露地くん「おいしいソース味の何かが食べたい」の最適解を追求していく姿勢。

 

出来内くん「すでに買い置きがあるのだから我慢して食べればいい」という妥協する姿勢。

 

あなただったらどちらですか?

 

さあ、ここを紐解いていきましょう。

 

次ページステージが異なれば話はかみ合わない!

本連載は谷藤賢一氏の著書『ペヤングソースやきそばで学ぶ問題解決力』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋し、再編集したものです。

ペヤングソースやきそばで学ぶ問題解決力

ペヤングソースやきそばで学ぶ問題解決力

谷藤 賢一

日本能率協会マネジメントセンター

なぜペヤングソースやきそばが問題解決につながるのでしょうか。それは、カップやきそばを選び、作り、食べるまでのプロセスを分析すると、問題解決の手法をとてもわかりやすく説明することができるからです。 本書では、露地…

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