時間はかかるが生産性の低い「日本式会議」
よくいわれますが、日本の会社の会議は時間がかかるだけで、結局何も決まらないことが多く、生産性の低さが問題視されています。
そうした「日本式会議」にしないために、私がご提案したいのは、会議を仮説検証の場にすることです。そうすれば、生産性もモチベーションも高められます。
会議を仮説検証の場に活用
たとえば、チームメンバーのB君が「営業目標を達成できていないのは、顧客からのクレーム対応に追われているからだ」という仮説を立て、クレームの減少に取り組んでいたとします。
その仮説の検証を会議の場で行なうのです。
取り組みの途中経過と、目標の達成度合いを発表してもらえば、仮説の検証ができます。
チェックすべきことは2つ。「解決策の妥当性」と「仮説の正しさ」です。B君の例でいえば、まず「クレームの減少のためにどのような取り組みをしていて、どんな効果をあげているか」を確認します。効果が出ていないようなら、「別の解決策」を考え、再度実行してもらいます。
効果が出ているようなら、「仮説の正しさ」について検討します。クレームが減少することで、実際にB君の営業の数字が改善しているかを見ていくのです。数字が改善していれば、「仮説は正しい」と考えることができます。B君にはそのまま、クレーム減少に努めてもらいます。
一方、クレームは減少しているのにもかかわらず、営業の数字がよくなっていないのなら、「仮説は間違っていた」ということになります。
この場合は「営業目標を達成できていないのはなぜか」をもう一度考え、仮説を立て直します。
B君には、新たな仮説をもとに、解決策を一緒に検討し、次回の会議までに実行してもらいます。
建設的な議論のできる生産性の高い会議に
意味のない会議になる一番の原因は「会議中に何を決めるかを決めていないこと」です。なんとなく集まって、なんとなく報告して終わり、という無駄しかない場になってしまっているのです。
会議を仮説検証の場にすれば、目的が明確になりますし、新たな実行プランも検討できるので、生産性の高い会議になります。