
結果を出せるリーダーは「仮説」をもっています。また、「シンプルな仮説」はチームをひとつにする力があります。26年間務めた花王で培った経験をもとに、現在は課題解決コンサルタントとして活躍する阿比留眞二氏が編み出したビジネス・メソッドを、著書『最高のリーダーは、この「仮説」でチームを動かす 』(三笠書房)で解説します。
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部下の「ポテンシャル」を開花させるには
上司が部下を成長させるのに、目標を設定してあげることも大切ですが、部下の能力を引き出すことも大切です。自分本来の能力を発揮できていないチームメンバーは必ずいます。そういう人は、自分の思考と行動にブレーキをかけて、動けなくなっている場合が多いのです。
能力は低くないのに、なかなか動かない部下がいるときには、「なぜ一歩を踏み出せないのか」と一度考えてみてください。目の前のハードルを一つ越えさせるだけで、見違えるように部下が動いてくれることもあるのです。
私が指導に入っているある会社の話です。この会社は、さまざまな公共機関の事務や清掃を代行するサービスを事業としています。私は定期的に、社長から会社の課題を出してもらい、その解決策を一緒に考えていたのですが、ある日、営業部のEさんの様子が心配だから、話を聞いてみてほしいといわれました。
早速Eさんと面談してみると、日々の仕事は最低限なんとかこなしているようでしたが、たしかに、どこか浮かない顔をしていました。私は、何か悩みがあるのではないかと思い、「何か気になることでもあるの?」と聞いてみました。
一歩踏み出す手助けをすれば、自らどんどん進んでいく
するとEさんは、「実は、新規事業のアイデアを思いついたんです。でも、それを提案していいのか迷っています。そのことが頭から離れず、仕事に集中できないときがあります」というのです。
Eさんのアイデアは、新たに個人向けに事業を始めるというものでした。最近、会社に個人のお客さまからの問い合わせが来るようになっているのだそうです。そこで、Eさんが思いついたのが、家事代行サービスです。共働き世帯が多い昨今、家事を代行してもらいたいというニーズは高まってきているので、新たな事業の柱にできるのではないかというのです。
私は、それを会社に提案してみようとアドバイスしてみました。採用されるかどうかはわかりません。ただ、新規事業について自分なりの考えを持っているというのは、評価されるべきことだと思ったのです。
Eさんは、「本当に自分なんかが意見を出してもいいのだろうか?」と最後まで迷っているようでしたが、実際に提案してみると、なんとすぐに事業の立ちあげが認められたのです。現在、Eさんは、その事業の立ちあげのため、社内外の調整に走り回っているようです。
リーダーから見て、力を発揮できていないように感じる部下は、案外たくさんいます。しかし、そういう人は、能力が低いわけではありません。心理的なブレーキを外してあげると、自分なりの仮説を立て、どんどん行動に移してくれるようになります。
チームは、個々人が最大のパフォーマンスを発揮することではじめて大きな成果が出ます。ぜひ、部下指導をするときには、部下の迷いをなくせるような声がけを心がけてください。
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