SBI証券では三井住友カードで貯まるVポイントによる「Vポイント投資」ができますが、2023年2月にサービスが拡充し、以前より利用しやすくなりました。メリット・デメリットをはじめ、Vポイント投資の設定方法などを、FP資格を持つ証券会社出身のSGO編集者が解説します。
SBI証券のVポイント投資のやり方…三井住友カードによる設定方法は?

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SBI証券では、「Tポイント」「Ponaポイント」の他に、「Vポイント」を使って投資信託を買うことができます。

 

しかし、「Vポイント投資」は他のポイント投資とは買付方法などが異なり、注意が必要です。

 

そこで本記事では、

 

「Tポイント投資をしているけど、Vポイント投資との違いは?」

「Vポイント投資はどういう人向け?」

「Vポイント投資のやり方は?」

 

という疑問や要望をお持ちの方に、Vポイントのメリットを中心にお伝えします。

 

最後まで読めば、SBI証券でVポイント投資をすべきか否かの判断ができるようになります。

 

はじめに:「Vポイント」はSMBCグループの共通ポイント

SBI証券のクレカ積立
(引用:SBI証券
 

Vポイントの説明の前に、「ポイント投資」について簡単に説明します。

 

ポイント投資とは、貯まったポイントを投資信託の購入代金などに充てられるサービスのこと。ポイントを現金代わりに投資に利用できるので、元手がなくても、気軽に投資を始めることができます。

 

これまでSBI証券では「Tポイント」「Pontaポイント」による投資は可能でしたが、これに「Vポイント」も加わったことで、ユーザーの選択肢が増加。

 

ちなみに、Vポイントとは、三井住友カードを利用してネットショッピングをしたり、SBI証券で国内株式や投資信託を購入したりすると貯まる、SMBCグループの共通ポイントのことです。

 

カードの種類や利用するサービスによってポイント還元率は異なりますが、三井住友カードが発行するクレジットカードでSBI証券が販売する投資信託をクレカ積立すると、積立額に対して0.5~最大5.0%のVポイントが貯まります

 

※毎月の積立額の上限は10万円です。また、三井住友カードつみたて投資のご利用金額は、プラチナプリファードの新規入会&利用特典、継続特典の付与条件であるご利用金額の集計対象となりません(2024年4月現在)。

 

ただし、クレカ積立でVポイントは貯まっても、使い道はこれまで以下のようなものに限られていました。

 

  • 三井住友カードの利用代金に充てる
  • 三井住友銀行の振込手数料に充てる
  • Vポイントに対応している店舗で使う
  • 景品や他社のポイントに交換する
  • Amazonギフトカードなどの「オンラインギフトカード」に交換する

 

しかし、日常の買い物でカード決済をしたときやSBI証券で取引したときに貯まるVポイントも投資に使えるようになったことから、利便性が向上。

 

気軽に投資を始めるきっかけにもなるので、「ポイントを持て余すのはもったいない」「自分のお金で投資する前に取引を体験してみたい」という方は、Vポイント投資にチャレンジしてみてください。

 

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1. SBI証券における「Vポイント投資」の概要

SBI証券のVポイント投資が2022年5月30日より開始
(引用:PR TIMES

 

まずは、Vポイント投資の概要を紹介します。

 

■「Vポイント投資」の概要

概要

投資信託の買付代金の全額または一部にVポイントが利用可能

対象者

SBI証券の口座を持っている方
※以前はSBI証券の「三井住友カード仲介口座」を持っている人のみ対象でしたが、
2023年2月27日よりSBI証券の本口座を持っている人にも拡大されました。

対象商品

SBI証券が取り扱う投資信託
※株式投資は対象外

買付方法

金額指定のみ
※クレカ積立を含む積立買付、口数買付は対象外

ポイント利用単位

1~99,999,999ポイント(1ポイント=1円)

 

Vポイント投資をするためには、これまではSBI証券の「三井住友カード仲介口座」の開設が必要でした(基本的な操作やサービス内容は同じ)。

 

しかし、2023年2月27日より、通常のSBI証券の口座を持っている人でもVポイントで投資ができるようにサービスが拡充され、気軽にポイント投資ができるようになりました(やり方は4章で解説)。

 

次章では、Vポイント投資のメリットとデメリット(注意点)を解説します。

 

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2. SBI証券のVポイント投資…3つのメリット

 SBI証券のVポイント投資のメリット
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

Vポイント投資には、主に次のようなメリットがあります。

 

■「Vポイント投資」のメリット

 

  1. 投資信託の購入に充てられる
  2. 現金を使わず気軽に投資を始められる
  3. Vポイントを現金化することもできる

 

それぞれ解説します。

 

メリット①:投資信託の購入に充てられる

投資信託のイメージ図
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

毎月のクレジットカード利用で貯まったVポイントは、1ポイント=1円として、SBI証券での投資信託の購入代金の全額または一部に利用できます。

 

 

メリット②:現金を使わず気軽に投資を始められる

100円から投資できるイメージ図
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

SBI証券では通常、100円から投資信託を購入できます。しかし、Vポイント投資であれば、資金ゼロで気軽に投資を始めることも可能です。

 

そのため、「投資に興味はあるけれど、まとまったお金がない」「自分のお金で投資するのは怖い」「投資信託を試しに買ってみたい」という初心者にもVポイント投資はおすすめです。

 

 

メリット③:Vポイントを現金化することもできる

現金化のイメージ図
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

Vポイントは、Vポイントに対応している店舗や他社のポイントに交換して、現金代わりに利用できます。しかし、交換先によっては1ポイント=0.8円の価値にダウンしてしまうこともあります。

 

そこで、「ポイントを現金に変えたい」という方におすすめなのが、SBI証券でVポイントを使って投資信託を購入し、すぐに売却して出金する方法。

 

このやり方であれば、ポイントの価値を下げることなく現金化できます。

 

しかし、「投資信託は価格が変動するから、損することもあるのでは?」と思う方もいるかもしれません。たしかに、株式で運用する「株式型」の投資信託の場合は1日で価格が大きく変わることもありますが、国内債券で運用する「債券型」の投資信託なら1日で価格が大きく変動することはほぼありません。

 

たとえば、次のチャートの「eMAXIS Slim国内債券インデックス」のような日本国債に投資する投資信託であれば、1ヵ月の値動きは50円程度です。昨日と今日では、数円~数十円の変動しかありません。

 

「eMAXIS Slim日本国債インデックス」の基準価額チャート
■「eMAXIS Slim日本国債インデックス」の基準価額チャート(引用:SBI証券

 

信託報酬(投資信託の運用や管理にかかるコスト)は必ずかかるので、完全手数料無料でVポイントを現金化できるわけではありませんが、「eMAXIS Slim国内債券インデックス」の信託報酬はわずか0.132%(年率)なので、この分は手数料と割り切って考えましょう。

 

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3. SBI証券のVポイント投資…3つのデメリット(注意点)

SBI証券のVポイント投資のデメリット
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

Vポイント投資は他のポイント投資と異なる点があるので、注意点を把握してから利用するか否かを判断しましょう。

 

■「Vポイント投資」のデメリット

 

  1. 積立買付ができない(金額指定買付のみ)
  2. TポイントやPontaポイントの利用や獲得ができない
  3. 元のコースに戻すには手間がかかる

 

それぞれ解説します。

 

デメリット①:積立買付ができない(金額指定買付のみ)

積立買付ができない(金額指定買付のみ)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

Vポイント投資では、毎月一定の金額を自動で買付する「積立買付」ができません(TポイントとPontaポイントは2023年2月27日より可)。

 

可能な買付方法は、「〇月〇日に1,000円分をスポットで購入する」のような「金額指定買付」のみです。毎月手動でVポイントを金額指定買付すれば積立買付と同じ効果が期待できますが、買付を忘れる恐れがあります。

 

そのため、どうしてもその月に貯まったVポイントを投資に回したい場合は、SBI証券で三井住友カードを使ってクレカ積立(つみたてNISAもOK)をして、カードの利用代金の支払い時にVポイントを充てる方法がおすすめです。

 

このやり方であれば、Vポイントで投資をしたのと同じことになります。

 

■「積立買付」ができるポイント投資は?

楽天証券では、楽天カードで貯めた楽天ポイントによる「積立買付」が可能です。詳しくは、『楽天証券の「ポイント投資」のやり方…デメリットやつみたてNISAの設定方法も解説』をご覧ください。

 

 

デメリット②:TポイントやPontaポイントの利用や獲得ができない

Vポイント投資をするには、「Vポイントが貯まる・使えるコース」への変更(4章で解説)と、「Vポイントサービスへの登録」が必要です(メインポイントをVポイントに設定すればコース変更は不要)。

 

ただし、「コース変更」もしくは「メインポイントにVポイントを設定」すると、投資信託の買付にTポイントやPontaポイントを利用したり、貯めたりはできなくなります。

 

つまり、選択肢はVポイント一択になるということです。ご注意ください。

 

 

デメリット③:元のコース変更に戻すには手間がかかる

ここで説明するデメリットは、SBI証券のメインポイントをVポイントに設定することで解消されます。

 

「Vポイントが貯まる・使えるコース」から通常のコースに戻すことも可能です。しかし、SBI証券のウェブサイトでコース変更をすることはできず、下記のコールセンターに電話をしたうえで、2~3営業日待つ必要があります。

 

そのため、どのポイントを貯めるかを決めてから、Vポイント投資をやるのか否かを判断することをおすすめします。

 

■SBI証券コールセンター(三井住友カード×SBI証券 専用ダイヤル)

 

  • 固定電話:0800-111-5422(無料)
  • 携帯電話:048-545-1202(有料)
  • 受付時間:平日8:00~17:00

 

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4. SBI証券のVポイント投資の始め方と設定方法

SBI証券の「Vポイント投資」の始め方と設定方法
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

SBI証券でVポイント投資を始めるには、次の3ステップの準備が必要です。

 

■「Vポイント投資」を始める流れ

 

  1. SBI証券の口座を開設する
  2. メインポイントをVポイントに設定(変更)する
  3. 三井住友カードのVpassで設定する


順番に解説します。

 

STEP1 :SBI証券の口座を開設する

SBI証券の口座を持っていない方は、『SBI証券の口座開設の流れ…かかる日数や注意点、キャンペーンを解説』を参考にして口座を作りましょう。口座開設は無料で、オンライン申し込みであれば、最短で翌営業日から取引を始めることも可能です。

 

すでにSBI証券の口座を持っている方は、三井住友カード仲介口座(Vポイントが貯まるコース)への変更申込ページへからログインしてコース変更します(1~2営業日かかります)。

 

ただし、2023年2月27日からはSBI証券の本口座を持っていればVポイント投資ができるようになり、わざわざコース変更をする必要がなくなりました。

 

 

STEP2:メインポイントをVポイントに設定する

SBI証券にログインし、「口座状況」の画面が出てきたら、「メインポイントを選ぶ>」をクリックします。

 

メインポイントを選ぶ

 

すると、「ポイントサービス」の画面に切り替わるので、「SBI証券ポイントサービス」の申し込みをします。なお、すでにVポイント以外のポイントを設定している場合は、「メインポイント設定」から変更できます。

 

SBI証券ポイントサービスの画面

 

「設定可能なポイント」のなかから、Vポイントの「利用を開始する>」をクリックしましょう。

 

Vポイントの利用を開始する画面

 

各規約に目を通したら、「上記の内容を確認し同意いたしました」にチェックを入れます。そして、取引パスワードを入力して「同意して認証する>」に進んでください。

 

Vポイントサービスの利用登録

 

 

STEP3:三井住友カードのVpassで設定する

三井住友カードのVpass(ブイパス)への登録がまだの方は、手元に三井住友カードを用意し、このタイミングで登録をしておきましょう。

 

Vpassにログインしたら、「アプリメニュー」から「設定」を選択し、「SBI証券」の項目を選択します。そして、SBI証券の口座番号とログインID、ログインパスワードなどの必要事項を入力して設定を完了させてください。

 

Vpassのログイン画面

 

なお、Vpassにはスマホアプリもあります。三井住友カードの利用履歴などをスマホで気軽に見たい方は、以下よりインストールしてご利用ください。

 

 

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5. SBI証券のVポイント投資のやり方

SBI証券のVポイント投資のやり方
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

SBI証券でVポイント投資ができる環境が整ったら、実際に投資してみましょう。

 

繰り返しになりますが、Vポイント投資ができるのは、投資信託の「金額指定買付」だけです。

 

購入する投資信託を選んだら、次の画面のように、Vポイントを何ポイント利用するかを指定します。

 

利用するVポイントの数を入力する画面
(引用:三井住友カード

 

注文内容を確認したら発注しましょう。

 

\「Vポイント投資」で気軽に投資デビュー/

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まとめ:Vポイント投資はどのような人におすすめか?

Vポイント投資はどのような人におすすめか?
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

この記事では、SBI証券と三井住友カードによる「Vポイント投資」について解説しました。

 

SBI証券にはすでに「Tポイント投資」と「Pontaポイント投資」があったので、すでに始めている人は無理してVポイント投資に変更する必要はありません。

 

しかし、SBI証券のメインポイントにVポイントを簡単に設定できるようになったので、ネットショッピングや公共料金の支払いなどで普段から三井住友カードをよく利用している人に、Vポイント投資は特におすすめです。

 

ただし、ポイント投資だけで将来安心して暮らせる金額を貯めることは難しいです。あくまでも資産運用を始めるきっかけにして、NISAやiDeCoなどのお得な非課税制度を活用して資産形成をすることをおすすめします。

 

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