(※写真はイメージです/PIXTA)

五大商社に勤務後、公益財団法人日本サッカー協会へ転職、様々な交渉の場を経験してきた松永隆氏の著書『ビジネスパーソンのための超実践的交渉術 ⽇本⼈の交渉のやり⽅』より一部を抜粋・再編集し、「交渉前の情報収集」についてみていきます。

常日頃から心掛けておくべきこと

情報の厚みと精度が増していく曲線を想像してみましょう。私のイメージでは[図表]のような感じになります。

 

[図表]

 

(1)(2)よりも(3)以降の上昇が急こう配になるのです。

 

ただいくら時間がないからといって、(1)(2)を全くやらないというのは考えものです。(3)においていい聞き出し方ができなくなるからです。最低限の情報を収集して聞き出したい事項、聞き出し方については一通り考えてみるべきです。

 

もう一つ情報ソースとして常に意識しておくべきは自分の持つ社外の人脈です。

 

先ほどのヒアリングの対象として自分が持っている人脈を利用するのは有効な手段です。但し、気をつけなければならないのは情報漏洩です。その人物にヒアリングすることによって社外秘の情報が伝わってはいけない人に伝わってしまうリスクを考えたうえでヒアリングしましょう。

 

その意味ではヒアリングする人物が信頼できる人物であることは勿論ですが、その人が第三者に漏らすモチベーションを持っているのか否かを慎重に見極める必要があります。またこちらの情報が漏れないような巧みな聞き方というものもあるでしょう。

 

この後の実例の中に出てきますが、この人脈をうまく利用できた場合、時に決定的な情報をゲットできることもありますので、常日頃からそういう人脈を築いて維持しておくという心掛けは大事だと思います。

 

 

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松永 隆

 

1983年 一橋大学法学部卒業。

住友商事㈱に20年間勤務。中国、米国、カナダにて海外勤務を経験。

帰国後、夢であったサッカー界に転職することを決意。

2004年 公益財団法人日本サッカー協会(JFA)に入局。以後国際部部長、国際部担当部長として勤務。

2020年 退職後もJFA国際部コンサルタントとしてサッカー界に関わり続ける。

2021年 広島経済大学 経営学部スポーツ経営学科教授

JFA公認C級ライセンスコーチ、合気道初段。

※本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『ビジネスパーソンのための超実践的交渉術 ⽇本⼈の交渉のやり⽅』(幻冬舎MC)より一部を抜粋したものです。最新の法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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