(※写真はイメージです/PIXTA)

コンサルタントである松本繁治氏の著書『壊れたニッポンを治す為の21の処方箋』より一部を抜粋・再編集し、日本人が持つべき「武士道精神」と「歴史観、国家観、民族意識」について見ていきます。

「歴史観、国家観、民族意識」が欠如していると…

また現在の日本人に欠落しているのが、歴史観、国家観、そして民族意識である。国家観と民族意識については、日本は島国で他国の侵略を殆ど受けなかったため、どうしても薄い(欠落)状況にあるのは仕方のない面もある。

 

しかし歴史観の欠落は、現代の学校教育の不備が原因だと云える。記憶力を求められるテスト及び受験を勝ち抜くためだけに歴史を学んでいるため、戦後の教育を受けた殆どの日本人は歴史の本質を学ばずに育ってきた。

 

歴史を知る事で大変多くの事を学べるのだが、今の学校教育では歴史を人生の学びとして教えていない。しかも昭和辺りからの近代史は殆ど手付かずの状況である。

 

これは学校教育の大罪である。

 

この“国家観、歴史観、民族意識”は、国を導くリーダのみならず、普通の人間にも必要である。少なくとも外国人とビジネスをしている人や企業の経営者層には必須であり、“国家観、歴史観、民族意識”を持つ事で、己や自国の事を知る事ができる。

 

外国人とビジネスをする際に、外国人との様々な葛藤・争い・調整が発生するし、価値観や考え方の違いにぶつかる事が多々ある。その際、“国家観、歴史観、民族意識”を持っていれば、自分または自国と相手または他国の事を理解し、違いを把握する事ができ、より良いビジネス、そして交渉を行う事ができる。残念ながら、日本人はこれが弱く、交渉が下手なのである。

 

私自身は留学していたのだが、現地で生活を始め学校に通い始めた途端に、自分はそのコミュニティーでの日本の大使役になってしまった。他国の人から様々な質問を受け、知っている範囲内でそれに答えると、質問した人にとってはその答えが正しいと信じる。

 

こちらが間違った事を伝えてしまうと、最悪その人は一生間違った認識を持ってしまう。その責任を感じてからは、積極的に歴史を学び、国家観や民族意識が醸成されていった。そして国内外の歴史を知り、“国家観、民族意識”を持っていないと、世界では一目置かれない事も悟った。

 

 

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松本 繁治

ルイジアナ州立大学工学部卒、同大学大学院中退。

日米の製造メーカに勤務後、外資系IT企業や外資系コンサルティング企業にてコンサルタントとして10年以上の活動を行う。一時期、家業である製造メーカで経営を支援。

2009年以降は独立してコンサルティング活動を継続中。

※本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『壊れたニッポンを治す為の21の処方箋』(幻冬舎MC)より一部を抜粋したものです。最新の法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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